11年版勝利の方程式が初競演だ。新加入の阪神小林宏之投手(32)が3日、藤川球児投手(30)、久保田智之投手(30)と初めて3人同時にブルペン入りした。雨あしが強くなる中、結成された「トリプルK」が化学反応を見せた。

 5つのプレートの端から藤川、小林宏、1つ挟んで久保田が位置に付いた。

 「8回の男」候補の小林宏は中1日空けての投球練習。「(前回より)力を入れました」。35球の投球では、183センチの長身から角度のある直球を投げ下ろした。

 小林宏

 自分のことでいっぱいいっぱいです。

 周りを見渡す余裕はないと謙遜したが、周囲に刺激を与えていた。藤川は立たせて10球、座らせて20球。前日2日は変化球もまじえたが、この日は直球一本。貫禄の投球だった。

 藤川

 まだ、調子どうこうじゃない。肩をつくる段階。みんな元気でいることが1番。(小林宏は)いいピッチャーだと思います。

 背中越しに熱気を感じていた、久保田は捕手を立たせたまま31球。最後の「おかわり」の1球は力強いボールがミットに収まった。

 久保田

 戦力的にもいい。僕も負けないようにやりたい。

 久保田もライバル心を口にするなど、トリプルKに早くも、相乗効果が生まれた。山口投手コーチも「プラス1枚(小林宏)が、2枚にも、3枚にもなる感じ」とご満悦。球界屈指の救援陣が11年のカギになる。【鎌田真一郎】

 [2011年2月4日11時18分

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