<オープン戦:日本ハム9-8ロッテ>◇26日◇名護

 日本ハムの急造1、2番コンビが、オープン戦初戦で互いに存在感を示した。トップバッターの糸井嘉男外野手(29)が3打席すべてで出塁すれば、2番の金子誠内野手(35)も2打数2安打、1犠打と役割を完璧に実践。梨田監督は「いいつなぎができている」と手応えを口にした。

 前日25日に、不動の1番田中が右手薬指を骨折した。全治まで4週間で、3月25日の開幕戦(対西武、札幌ドーム)出場は極めて難しい状況。そこで浮上したのが糸井、金子誠のオーダーだった。

 1回に糸井の四球と金子誠の犠打でチャンスメークすると、続く2回には下位打線からつながってきた2死一、二塁の好機を糸井が右前打でつなぎ、満塁で金子誠が中前2点適時打。黒子にも主役にもなった金子誠は「結果が出て、ホッとした」と表情を崩した。

 金子誠は昨年まで「恐怖の9番打者」と呼ばれたが、今季は新たな働き場を託される。「(すぐ打席が回るという)リズムを含めてオープン戦で慣らしていきたい」とは話しながらも、犠打や右打ちなど自己犠牲が求められる打順に「制約されている方がやりやすいという部分はある」と適性を感じている。

 田中が復帰するまでの“期間限定”にはなりそうだが、IKコンビが、昨年の日本一ロッテに強烈な印象を与えた。【本間翼】

 [2011年2月27日12時0分

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