1軍の壁にはね返されながら、しっかりと課題を持ち帰った。12日の阪神戦でプロ初登板初先発した西武菊池雄星投手(19)が“新球”マスターに挑む。デビュー戦は3回途中6安打4失点でKO。13日に出場選手登録を抹消されたが、チームは7月に13連戦を控え、チャンスはある。目標はプロ初勝利。そこで、数ある課題の中でも新たな変化球の完全習得が不可欠となってくる。

 現在の球種は120キロ台のスライダーと130キロほどのカットボールという2つ。ブルペンではフォークやチェンジアップを投げているが、実戦での信頼度はまだまだという状況で、本人は試合後に「落ちる変化球が必要だと思いました」と振り返っていた。石井丈投手コーチも「今の時代、真っすぐとスライダーだけじゃ苦しい。(方向性は)間違いじゃない」と賛同する。

 石井コーチが「変化球は一朝一夕では習得できない。数を投げることでコツがつかめる」と話すように、簡単ではない。それだけに2軍で時間をかけ、ものにできれば大きな武器となってくれるはずだ。【亀山泰宏】