<阪神5-2中日>◇23日◇甲子園

 阪神の開幕4番、新井貴浩内野手(35)が今日24日に出場選手登録を抹消されることが明らかになった。右肩の蓄積疲労の影響で最近は先発から外れ、この日の中日戦も欠場。試合前練習中に、和田監督と約5分間話し合い、今後の方向性が出された模様だ。新井の登録抹消は腰を疲労骨折した08年8月3日以来、4年ぶり。今後は右肩の治療に専念するものとみられる。

 主砲新井がシーズン9試合を残して、戦列を離れることになった。右肩の蓄積疲労を考慮し、4年ぶりの登録抹消。23日中日戦の前に和田監督と会談し決断した模様だ。

 背景には、若手育成への切り替え断行の準備がある。CS進出の可能性こそ完全消滅していないが、あと1敗で2年連続Bクラスが確定する。優勝の可能性が消えてからもここまで一戦必勝で戦ってきたが、Bクラス確定後は、より多くの若手にチャンスを与えるものとみられる。主力新井も抹消する流れで、その下地を整えたようだ。

 代わってドラフト1位伊藤隼太外野手(23=慶大)と野原将志内野手(24)が、明日25日ヤクルト戦で1軍昇格する。東京6大学リーグで活躍した伊藤隼にとってはプロ入り後初の神宮“凱旋(がいせん)”となる。8月13日の再降格後、立石2軍打撃兼育成コーチの指導の下、スイング軌道改造に取り組んだ。その間、ウエスタン・リーグ23試合で83打数26安打、打率3割1分3厘と好成績を残し、成果は着実に現れている。12日同リーグ中日戦(ナゴヤ)から6試合連続安打中と好調だ。

 野原将は今季初昇格となる。同リーグ97試合で打率2割5分2厘ながら、チームトップの3本塁打を記録。プロ初昇格した昨季は、2試合の出場でプロ初安打は出ず、代走の代走を送られるという悔しい経験もした。6年目の今季こそ、1軍で結果を出したい。

 新井は、10月8日以降に振り替えられる金本の引退試合までには再登録されるものとみられる。また田上健一外野手(24)が今日24日に出場選手登録を抹消される。和田阪神が来季を見据え動き始めた。