西武が先発ローテーションの一角として、今季レッズでプレーしたグレッグ・レイノルズ投手(28)の獲得を目指していることが26日、分かった。今季、メジャーでは6試合の登板に終わったが、レッズ傘下の3Aでは12勝3敗、防御率2・42と好成績をマーク。涌井がFA権を行使し、ロッテへの移籍が確実視される中、球団側は先発投手の補強を最上位に位置付け、右腕に白羽の矢を立てた。

 金の卵として、米国球界にその名をとどろかせた。06年、ロッキーズのドラフト1巡目で指名された。全体では2番目だったことが、能力と期待の高さを示す数字だった。経歴も異色で、米国だけでなく世界でも難関とされるスタンフォード大。鈴木球団本部長が「性格や野球への取り組みも重視する」と話すように、能力同様に人間性などにも重きを置くチーム方針と合致する。

 201センチの長身から、多彩な球種をコーナーに投げ分け、打たせて取る投球が持ち味。球速は140キロ台中盤ながら、ツーシーム、カットボール、カーブ、チェンジアップを交える。新外国人投手について、鈴木本部長は「(元日本ハムの)ウルフのようなタイプ」と例えたことがあるが、今季マイナーでは156回1/3で26四球。1試合平均1・5で、制球良くゴロを打たせることを物語る。ウィリアムスの残留は濃厚。サファテ、ヘルマンとは交渉中とみられるが、課題の先発補強に乗り出す。

 ◆グレッグ・レイノルズ

 1985年7月3日、米カリフォルニア州出身。スタンフォード大から06年ロッキーズの1巡目で入団。12年レンジャーズに移籍し、同年オフにレッズと契約した。今季はメジャーで6試合に登板し、1勝3敗、防御率5・52。マイナーでは23試合で12勝3敗、防御率2・42。メジャー通算33試合で6勝11敗、防御率7・01。マイナー通算121試合で44勝30敗、防御率4・33。右投げ右打ち。201センチ、102キロ。