世界に名を売れ!

 3月10、11日の欧州代表戦(東京ドーム)に出場する侍ジャパンメンバーが16日、発表された。楽天松井裕樹投手(19)、中日又吉克樹投手(24)、広島会沢翼捕手(26)、ヤクルト雄平外野手(30)が代表トップチームに初選出。沖縄・那覇市内で会見に臨んだ小久保裕紀監督(43)は「フレッシュなメンバーもいるので、侍ジャパンの一員としてしっかり名前を売って、球界を引っ張ってもらうような試合にしたい」と意気込みを示した。

 代表監督就任後、初となる3月の強化試合。昨年11月の日米野球に出場したソフトバンク内川、オリックス糸井らはあえて選出しなかった。「実力の分かっている選手は招集せず、若い選手にチャンスを与えようと考えた」。11月には強豪国が集うプレミア12、そして17年には王座奪回を目指すWBCが控える。大目標への試金石として「ヨーロッパ野球を肌で感じることは選手にプラスになる」と位置付けた。

 若手中心とはいえ、勝利が大前提。テストの場ではない。期待の選手には、今季から巨人の主将を務める坂本の名を挙げた。「代表でも球界を引っ張るんだ、という思いでいるので、期待している選手の1人です」と、けん引役への成長を求めた。初選出メンバーも日の丸を背負う覚悟は十分だ。会見に同席した代表チーム最年少となる松井裕は「真っ向勝負をして三振をとりたい」と力強く宣言した。

 新戦力を加えて臨む一戦に向け、小久保監督は「3月に(代表としての戦い方を)共有できるのが一番大切。世界に対しての野球の普及が自分たちに返ってくると理解して、思い切ってプレーし、アピールしてほしい」と力を込めた。単なる国際試合ではない。世界一への確かなステップにする。【佐竹実】