台湾が首位オランダに初黒星を付け、同じ2勝1敗で並び、逆転1位突破が見えてきた。

「ホスト国」の意地で、台湾が2大会ぶりの1次ラウンド突破に王手をかけた。1-1に追い付いた2回2死、張育成(27=レッドソックス)が2戦連発となる勝ち越しの決勝満塁本塁打。チームただ1人のメジャーとして、貫禄を見せた。チームは4回までに8点を奪い、一時は8-2と大量リードした。

8回にオランダの反撃を許し、4-8と迫られると、ベンチは迷わず楽天の宋家豪投手(30)を5番手で投入した。前夜からの連投になり、大会ルールで12日の最終キューバ戦には登板できなくなるが、抑えにイニングまたぎの火消しを託した。宋も期待に応え、この2死一、二塁のピンチを左飛に封じた。続投した9回はソロ本塁打を許したが、後続を断って連夜のセーブを挙げた。

台湾は黒星スタートから、混戦のA組を1歩リードした。キューバに勝てば、ナイターで行われるオランダがイタリアを下して3勝1敗で並んでも、直接対決に勝った台湾が1位、オランダが2位となる。もし、台湾とオランダがともに負けると、全5チームが2勝2敗で並ぶ可能性がある。その場合は、全チームによる失点率で順位を決めることになる。