大谷が同僚対決第2弾を制し、世界一へ王手をかける。侍ジャパンの20日(同21日)の準決勝の相手が、2大会連続準優勝のプエルトリコを下したメキシコに決まった。

大谷翔平投手(28)は、エンゼルスで仲良しのメキシコ代表パトリック・サンドバル投手(26)と激突する。16日の準決勝イタリア戦では同僚のDa・フレッチャーと対戦。今度は打者大谷と日本戦先発のサンドバルの対決が実現する。ヒル監督を始めエ軍関係者が数人いるメキシコ代表。米国にも勝利した強豪と、負けられない戦いに臨む。

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19年にエンゼルスでデビューし、メジャー4年目の昨季は27試合の登板で6勝9敗と負け越したものの、防御率は自己ベストの2・91をマーク。昨年8月19日のタイガース戦では同僚の大谷も達成したことのない完封を100球未満で成し遂げる「マダックス」でやってのけた。

MLBのデータ「スタットキャスト」によると、持ち球はフォーシーム、チェンジアップ、スライダー、シンカー、カーブの5種類で、フォーシームは昨季の最速が96・6マイル(約155キロ)、平均が93・1マイル(約150キロ)。球速はメジャー平均をやや下回るが、球種全体ではハードヒット率が低く、空振り率でメジャー上位の数字を示し、特にチェンジアップは昨季の空振り率が44・2%と優れている。またフライよりもゴロ打球が圧倒的に多く、昨季は47・7%がゴロ。

投球スタイルはここ3年でシーズンごとに若干変えており、20年まではフォーシーム主体の投球だったが、21年からシンカーを使うようになり、チェンジアップの割合を増やした。昨季はフォーシームが全体の23・0%、チェンジアップがそれを上回る24・8%で、それ以上にスライダーの割合を大幅に増やし28・4%だった。スライダーは水平の動きが平均2・2インチ(約5・6センチ)と他の投手と比較しても横の動きが大きい。カーブのスピン量はメジャーでトップクラスだ。