前回大会優勝で今大会でも優勝候補の一角にいる米国代表が、ここまで無敗のベネズエラを倒し、決勝ラウンドに進出した。19日(日本時間20日午前8時)の準決勝で、東京ドームでの準々決勝ラウンドから勝ち上がったキューバと対戦する。

強力打線が初回から力を発揮した。先頭のムーキー・ベッツ外野手(30=ドジャース)、2番のマイク・トラウト外野手(31=エンゼルス)らが5連打で3点を先制し、3-2の4回には1死二、三塁でベッツが中犠飛で4点目を追加した。

攻撃のキーマンとなったのは、5番のカイル・タッカー外野手(26=アストロズ)だった。初回の5連打の際に適時中前打を放ち、2回には得点につながらなかったものの右二塁打。4-2の4回にはソロ本塁打を放ち、3安打2打点と暴れた。

投手陣は、2番手で登板した右腕ダニエル・バード(37ーロッキーズ)がまさかの大乱調。1安打3四死球で1死も取れずに降板し、4点を追加され逆転された。7回には5番手の右腕デービッド・ベッドナー(28=パイレーツ)がソロ本塁打を浴び、リードを広げられた。

しかし、8回無死満塁で9番のトレイ・ターナー内野手(29=フィリーズ)が逆転満塁弾を放ち、勝利を呼び込んだ。

◆米国対キューバ 主要国際大会(五輪、WBC、プレミア12)では五輪だけで対戦があり、米国の1勝6敗。WBC(過去4回)とプレミア12(過去2回)では、ともに全大会参加も対戦はなかった。五輪での対戦成績は米国がトップクラスで編成しなかったこともあり、参考にならない。トミー・ラソーダ監督で臨んだ00年シドニー五輪では金メダルをかけて対戦し、ベン・シーツ(当時ブルワーズマイナー)が4-0で3安打完封勝ち。五輪ではこの大会から木製バットを採用し、キューバのパワー野球が沈黙した。