「村神様」ついにお目覚め! 侍ジャパン村上宗隆内野手(23=ヤクルト)が、チームを救った。1点を追う9回無死一、二塁、メキシコ守護神ガエゴスを捉えた。中越えとなる逆転サヨナラ打で劇的勝利を決め、09年大会以来の決勝進出を果たした。

「何度も三振して悔しい思いして、その中でチームメートが点をとって助けてくれて最後の打席が回ってきた。最後は僕が決めましたけど、チーム一丸となった勝ちかなと思ってますし、期待に応えられて良かったです」と喜びをかみしめた。

山本や佐々木にバケツいっぱいの水をひっくり返されてユニホームはびしょぬれ。「ちょっと寒いです。着替えたいです」と苦笑いした。翌日にはアメリカとの決勝が控える。「09年以来の決勝ですし、4強の壁が難しかった。明日はこのチームで出来るのは最後なので目いっぱい楽しんで最高の決勝にしたい」と誓いを立てた。

1次ラウンドでは全4試合に「4番三塁」で先発出場も、14打数2安打の打率1割4分3厘、0本塁打、2打点にとどまっていた。準々決勝イタリア戦から「5番三塁」に打順を変えて3打数2安打1打点。5試合で17打数4安打で打率2割3分5厘、3打点となっていた。

「フォア・ザ・チーム」を最優先する姿勢は、ヤクルトでも侍ジャパンでも変わらない。試合後には常々「勝つことが一番」と語り、黙々と調整を続けてきた若き大砲がついに、ファンもチームも待ち望んだ値千金の一打でチームを救った。