日本キラーの電気技師だ。チェコの先発オンジェイ・サトリア投手(29)が、5回2死まで6安打無四球で無失点投球。前回大会で大谷翔平から空振り三振を奪った右腕が、またも好投した。
大谷から三振を奪った「最も得意な球種」というチェンジアップが、立ち上がりからさえた。岡本、周東、牧原から三振を奪った。村上、吉田といったメジャーリーガーも外野飛球に打ち取った。他には最速128キロの速球と100キロ台のカーブだけ。走者なしでもクイックを交えるなど、左右こそ違え、元阪神の星野伸之氏をほうふつさせる投球術が光った。
今大会限りで代表を引退する。67球を投げ、無失点のまま球数制限で交代する際には、満員の球場を見回した。ベンチに戻る時には、全スタッフ、選手と抱き合った。球場全体からスタンディングオベーション、大きな拍手が送られた。
日本が大好きだ。前回大会での職業・電気技師による大谷斬りの反響は大きく、昨年9月には大阪・関西万博のチェコ館でサイン会も開催された。「僕にとってキャリアのご褒美のようなもの。チェコでは誰も僕のことを知らないが、日本ではみんなが知ってくれている。ここで有名になれたのはとてもうれしい」。15歳から伸ばす、自慢のひげをさすった。
代名詞は、大谷斬りだけではなくなった。前回王者に対する今回の好投で、さらに知名度が上がったことは間違いない。

