全日本プロレスの3冠ヘビー級王者宮原健斗(28)が28日、神奈川県内の事務所で会見し、新規ファン開拓のため全国の大学に無料で出向く「キャンパスシリーズ」開催を発表した。第1弾は11月4日に愛知・長久手市の愛知医科大で開催する。

 宮原は27日の両国大会で前王者石川から王座を奪還。一夜明けの会見で新プロジェクトをぶち上げた。「もっと10~20代の人たちに会場に来てほしい。それを形にしようと考えたとき、こちらから行こうということになった。それが、キャンパスシリーズ」と説明した。プロレスを見たいと希望する大学に宮原ら全日本のレスラーが出向き、入場無料の大会を開催するという。

 全日本は経営者が代わるなどお家騒動が続き低迷していたが、14年7月に社長に就任した秋山準らの地道な努力と宮原ら若手の台頭で人気が回復。4月の後楽園大会では満員、27日の両国国技館も6550人の満員を記録した。宮原の新プロジェクトはこれを後押しするものだ。「第1弾をやれば、全国各地の大学から声が上がる。将来は小、中、高校にも広げたい」と宮原は抱負を口にした。【桝田朗】