ボクシングWBA世界ミドル級王者ロブ・ブラント(28=米国)が、同級3位村田諒太(33=帝拳)を連破に自信を見せた。

12日にエディオンアリーナ大阪での再戦を控え、4日に都内の帝拳ジムで練習を公開した。「今は最高の気分。12回を戦って勝つだけ。今はこの試合に集中している。この試合で人生が変わる分岐点になる」と王座死守への意気込みを見せた。

米国では暑く乾燥したラスベガスで、高地トレなどで2カ月調整してきた。梅雨時の日本の気候に対応するためにと、6月28日と試合の2週間前の早期に来日。「早めに来てよかった」と調整は順調のようだ。

来日後は午前にジムワークをこなし、同行するパートナーと6~8回のスパーリングもこなしてきた。この日も午前練習を終えて、午後に練習公開とあって、内容は軽めに約20分。シャドー、ドラムミットやサンドバッグ打ちだけだったが、軽快でスピードある動きを披露した。世界挑戦からコンビを組むムハマド・トレーナーは「明日でも試合ができる完璧な仕上がり」と自信を見せた。

前回はスピードと手数で村田から王座を奪った。10カ月ぶりの再戦へ「スタミナが一番。前回以上にペースアップできるように練習してきた」と話す。村田はKOでリベンジを期すが「パンチの数にスピードアップもするだろうが、ゲームプランは立てている。パンチが当たることはない」と落ち着いた表情で話した。

ラスベガスから昨年結婚したティファニー夫人も同行する。写真撮影にも応じ、練習の合間には明るい笑顔を見せていた。2月には11回TKOで初防衛に成功。「王者になって練習量が増えた。追われる立場になり、パーティーなんかやっている暇はない」。王者としての自覚と自信も口にした。

練習を視察した村田陣営の帝拳ジムの浜田代表は「一発の強さでなく、数多く打とうしている」と、前回同様の手数勝負を確認した。「気分は良さそう。防衛もしたことで自信が出てきた感じ。コメントも的確で頭のいい選手」と評した。