RIZIN31大会(10月24日、横浜・ぴあアリーナMM)に出場するフェザー級王者の斎藤裕(33=パラエストラ小岩)が、対戦相手未定の中、自身の試合を「タイトルマッチにしてください」と直訴した。

30日、カード発表会見に出席した斎藤は、隣にいた榊原信行最高経営責任者(CEO、57)に「もともとベルトをかけてやるつもりだった。やる気のある選手はフェザー級にたくさんいる。タイトルマッチにしてほしい」と要求した。

本来なら6月に朝倉未来に勝利したクレベルとの対戦が見込まれていたが、クレベル側が受けず、白紙となっていた。会見の冒頭で「相手はこれから検討する。タイトルマッチは難しいかな」と語っていた榊原氏だが、斎藤の突然の要求に驚きを見せながらも「そこまでの覚悟を見せるなら、我々としてはうれしく思う」と承諾。相手が決まっていない中で、タイトルマッチだけが決定した。

今大会は朝倉兄弟や堀口ら人気選手のいない中、斎藤がメインを託された。「試合の内容結果で圧倒したい。いい相手に巡り会えることを望む」と語った。さらに「クレベルの対策をしていたが、厳しい練習を積んでいるので問題ない」と、どんな相手でも受けて立つつもりだ。

昨年11月に朝倉未来を破り、初代王者に輝いた。今年6月の大会では11連勝中のケラモフに判定勝ちしたものの、相手の反則もあり、辛勝。榊原CEOも「ほめられた試合ではなかった」と厳しい評価をしていた。「責任は重大」と感じるメインを任された斎藤が、どんな強敵が来ようとも、王者として恥ずかしくない試合で、ファンを納得させる。