RIZINバンタム級王者の堀口恭司(32=アメリカン・トップチーム)が、ベラトール代表の「中堅」としてレベルの違いを証明した。

16年11月以来6年ぶりにバンタム級(61キロ)から1階級落としたフライ級で、21年RIZINバンタム級日本GP覇者の扇久保博正(35=パラエストラ松戸)と対戦。主導権を握り続け3-0で判定勝ちし、ベラトールでもバンタム級王者に輝いた“史上最強のメイド・イン・ジャパン”が、黒船となった。

堀口は「無事に勝つことができました。でも扇久保選手がタフでなかなかKOを取れなかったです。こんな大みそかにしてすみません。次は盛り上げるんで、ちょっと楽しみにしていてください」と話した。

冷静沈着な姿勢で、勝利を積み重ねてきた。19年6月にベラトール同級王座を獲得し、21年9月からベラトールへの定期参戦を続けていた堀口は、今年9月約1年9カ月ぶりの日本のリングを踏んだ。ベラトールでまさかの連敗を喫し、絶対に負けられない一戦となった金太郎戦だったが、高いファイトIQを見せて快勝。「格闘技はこういうことがあるからおもしろい」と笑った。

あっけらかんと話す堀口だが、格闘技へ持てるすべてを費やしてきた。トレーナーとともに相手を分析し、試合ごとに何パターンもの戦術を用意。今回の扇久保は過去2戦2勝の相手だったが、「トータル的にできるファイターになってきている」と警戒し、「立ち技でも寝技でも支配できるプランを立ててきた」という用意周到ぶり。「全局面で上回れる」という確信があった。

ベラトール挑戦は、日本の格闘技界の発展のため。「もっと盛り上げられるように頑張っていきたい」。23年も、闘志を燃やしていく。

◆堀口恭司(ほりぐち・きょうじ)1990年(平2)10月12日、群馬県高崎市生まれ。5歳から空手を開始。上京し、故山本“KID”徳郁さんの内弟子に。10年に修斗でプロデビュー。13年からUFCに参戦。17年からRIZINを主戦場とし、18年に初代RIZINバンタム級王座を戴冠。19年にはベラトール同級王座を獲得し史上初の2冠達成。21年にベラトールへの定期参戦発表。16年から米国を拠点とし、米フロリダ州のアメリカン・トップチームに所属。163センチ。

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