総合格闘技RIZIN40が開催され、ボクシング「高校6冠」の宇佐美正パトリックや45歳の所英男、大相撲の元貴ノ富士ことスダリオ剛が参戦。米総合格闘技団体ベラトールとの対抗戦も行われる。


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ラウンドを伝えるRIZINガール(撮影・菅敏)
ラウンドを伝えるRIZINガール(撮影・菅敏)
ラウンドを伝えるベラトールガール(撮影・菅敏)
ラウンドを伝えるベラトールガール(撮影・菅敏)

第1試合 MMA特別ルール:3分×3回/62キロ


YUSHI判定
3-0
中沢達也

開始早々、中沢の蹴りにYUSHIが倒れるも、その後はグラウンドの攻防が続いた。2回にはYUSHIがマウントを取り、攻め立てていく。終始優勢に攻め、終了後には笑顔も。3回は一転スタンディングの攻防。その後YUSHIが再びマウントを取ってグラウンドの攻防に。上から強烈な打撃でダメージを浴びせ続ける。最後はYUSHIが腕ひしぎにいったところで、時間切れとなり、判定3-0でYUSHIが勝利した。

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☆YUSHI フィニッシュできずにすみません。決めようと思っていたので残念です。前回の試合の時に肘打ちが気持ちいいと思って武器にしようと思った。総合的な部分で成長できたが、フィニッシュできなかったのが残念。(相手は)「絶対タップしないぞ」という根性が見えて、戦ってよかった。試合中に「お前も強くなったな」と声をかけられた。RIZINの中では最弱かもしれないけど、名のある選手とやっていかないとファンに納得してもらえない。

★中沢達也 強かったです。組まれる前に冷静にパンチで距離を取りながらいければ、違う展開になっていたのかなと思う。思ったよりパワーがあって、あれを返せなかったのが自分の実力。3回には舞い上がってしまって「お互い打ち合おうぜ」とコメントを(かわしました)。初めてのRIZINは最高でした。入場から気持ちよかった。

1回、YUSHI(右)の顔面にハイキックを入れる中沢(撮影・菅敏)
1回、YUSHI(右)の顔面にハイキックを入れる中沢(撮影・菅敏)
3回、中沢(右)を攻めるYUSHI(撮影・菅敏)
3回、中沢(右)を攻めるYUSHI(撮影・菅敏)

第2試合 MMAルール:5分×3回/71キロ


“ブラックパンサー”ベイノア1回
KO
宇佐美正パトリック

穏やかな立ち上がりかと思われたが、1回45秒、ボクシングで高校6冠を達成している宇佐美の左拳がベイノアの顔面にヒット、そのままベイノアが崩れ落ちKO勝ちとなった。勝利した宇佐美は試合後「どうですか、きょうの試合。みんな盛り上がってきました? 大みそかにこういう試合ができて本当に良かった。こうしてサポートしてくれるみんながいて自分がある。またSNSも頑張るんでフォローよろしくお願いします」と語った。

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☆宇佐美正パトリック 良い年越しができるのでよかったです。(相手は)入場から気合が入っていて戦いに来ているのがわかる。すごくリスペクトがありました。初めてのさいたまSAで、プロ6戦でこんな場所。言葉にできないくらい凄くて感動しました。来年は自分より強いと思われている選手と戦っていきたい。

1回、ベイノア(右)の顔面にKOのパンチを決める宇佐美(撮影・菅敏)
1回、ベイノア(右)の顔面にKOのパンチを決める宇佐美(撮影・菅敏)
1回、ベイノア(右)の顔面にKOのパンチを決め、喜びを爆発させる宇佐美(撮影・菅敏)
1回、ベイノア(右)の顔面にKOのパンチを決め、喜びを爆発させる宇佐美(撮影・菅敏)

第3試合 MMAルール:5分×3回/66キロ


中原由貴1回
KO
鈴木千裕

打撃得意の両者の戦い。1回中原が鈴木をつかまえ、コーナーに追い詰める。決定打はなかったが、中原がその後も終始前に出続け、左ストレートを次々とヒットさせる。中原の優勢に見えたが、終盤に鈴木が逆襲。左、右とパンチを顔面に浴びせ、KO勝ちした。

☆鈴木千裕 大みそか、絶対KOするといっていて有言実行できたのでよかったです。決まった瞬間は、「効いたな」という感触があった。その時にはKOできていたので、一緒に作り上げてくれたチームに感謝。(相手は)マジで半端ない。今までやってきた中で一番打撃が速くて重くて見えなかった。「やっべえ、超強い」と思った。天が味方になっただけ。今日は僕が強かった、それだけです。

★中原由貴 悔しい。(鈴木は)お見事、さすがだった。組んで漬けに行こうと思っていたが、試合中に思ったよりパンチが当たったので「いける」と思って前に出すぎてしまった。

1回、倒れ込んだ中原(左)にパンチの連打を浴びせる鈴木(撮影・菅敏)
1回、倒れ込んだ中原(左)にパンチの連打を浴びせる鈴木(撮影・菅敏)

芦沢竜誠と皇治が登場、対戦が決定

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リングで乱闘寸前の芦沢(左)と皇治(撮影・菅敏)
リングで乱闘寸前の芦沢(左)と皇治(撮影・菅敏)

第4試合 MMAルール:5分×3回/71キロ


ジョニー・ケース1回
TKO
大尊伸光

開始早々にケースが右のパンチを浴びせると、ふらついて倒れた大尊に襲いかかり、さらにパンチを浴びせたところでレフェリーが止めに入って1回36秒TKO勝ちとなった。試合後のインタビューでは「こうして勝利できたのも、みなさんが私を信じてくれたおかげで勝利できた。3連敗していたので負けられない思いだった」と語った。

☆ジョニー・ケース 気持ちは非常に落ち着いています。夏までにはもう1度試合をしたい。グスタボ選手とも試合をしたいですし、チャンピオンを見据えて頑張っていきたいと思います。とにかく勝ち続けたい。不甲斐ない試合を続けていたが、サトシ選手のサポートがあって、自分は格闘技が好きなんだと気づかされた。世界チャンピオンを目指していきたい。

★大尊伸光 いきなりパンチが来て負けてしまったので「キューピーケー」という感じですね。オーバーフックがまったく見えなかった。当たった瞬間は覚えていない。やばかったです。マジで勝つ気で試合をしたので、34秒は本当にきついです。オファーがあればいつでも出ます。

1回、倒れ込んだ大尊(下)にパンチの連打を浴びせるケース(撮影・菅敏)
1回、倒れ込んだ大尊(下)にパンチの連打を浴びせるケース(撮影・菅敏)

第5試合 MMAルール:5分×3回/61キロ


元谷友貴2回
KO
ホジェリオ・ボントリン

1回はボントリンが元谷をコーナーに追い詰め、テイクダウンを狙うが元谷も必死にこらえる。両者決定打なく終了。2回は元谷のスキを突き、バックを取っていこうとするボントリン。再びコーナーに押し込みテイクダウンを取ろうとするも元谷も抵抗し、膠着(こうちゃく)状態が続く。レフェリーのブレイクが入った後、元谷の右膝がボントリンの顔面にきれいに入り、KO勝ち。昨年大みそかから5連勝となった元谷は「やっぱり元UFCのランカーなんですごく強かったけど、ひとつのチャンスをものにできて良かった。来年バンタムの上位、誰でもいいんでよろしくお願いします。来年も頑張ります」と語った。

☆元谷友貴 嬉しい。元UFCランカーだったので強いとは思っていたが、やっぱり組み力が強くて、最初からペースを取りに行こうとアグレッシブにきていた。朝倉(海)選手、井上選手、キム・スーチョル選手、この辺りと戦いたい。(5連勝)1個ずつ試合に勝って、あとちょっとだと思うのでベルトを取りたい。

★ホジェリオ・ボントリン 勝てなかったことに関してはすごく悲しいが、日本のリングで戦えたことはとてもうれしかった。正直に言って、とても緊張した。自分のファイトは見せられなかったので残念です。

2回、倒れ込んだボントリン(下)の顔面にパンチの連打を浴びせる元谷(撮影・菅敏)
2回、倒れ込んだボントリン(下)の顔面にパンチの連打を浴びせる元谷(撮影・菅敏)

第6試合 スタンディングバウト特別ルール


平本蓮2回
勝敗なし
梅野源治

1回はお互いに打ち合うもクリーンヒットはせず終了。2回も打撃戦、お互いに打ち合うも平本が少しずつ前へ押し込んでいく。終了間際に左フックが入り梅野がダウン。試合は特別ルールで勝敗なしとなった。

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☆平本蓮 次の試合でサプライズがきた。そこに対して自分自身もワクワクしている。前のチャンピオンなので斎藤選手を倒して、クレベルを倒したい。俺しか倒せるのはいないんじゃないか。今回は、試合を受けてくれた梅野選手にはありがとうの気持ちでいっぱいです。梅野選手はムエタイのすごい人。映像を見たら蹴りと肘しかなくて、対策できないと思った(笑い)。ボクシングは自分の方にアドバンテージがある。ルールと体重で自分の方にアドバンテージがあるのに受けてくれて、皇治とは違うなと。

☆梅野源治 試合前のあの音楽とVTR。さすがに大みそかであれはヤバいだろ。あの入場はヤバいと思いません? さすがにヤバいぞ。試合前から試合後までRIZINふざけてるなと。

2回、平本は、梅野(右)の顔面にパンチを決めるも時間切れで無効となる(撮影・菅敏)
2回、平本は、梅野(右)の顔面にパンチを決めるも時間切れで無効となる(撮影・菅敏)


第7試合 MMAルール:5分×3回/57キロ


所英男1回
TKO
ジョン・ドッドソン

ドッドソンの左のパンチがボディに入る。その後コーナーに追い詰め再びボディーにパンチを入れると、速攻で所に襲いかかり、倒れた後に上からパンチを浴びせ、1回1分43秒でのTKO勝利となった。

☆ジョン・ドッドソン 言葉では表せないぐらいうれしい。夢がかないました。とにかくRIZINで戦い続けて、ホームと呼べる場所にしたいと思っています。自分がここでチャンピオンになるためにも堀口選手と戦いたい。ハンサムなところと打撃とスピードは自分が優れていると思います。

★所英男 悔しい思いでいっぱいです。(相手は)予想通り強かったし、パンチも固くてスピードも速い。対応する力が僕にはなかった。(セコンドとは)今は冷静ではないので、落ち着いてから考えようということでまとまりました。また試合を組んでくれたらありがたいですが、まずはゆっくりします。

1回、所(手前)にパンチを浴びせるドッドソン(撮影・菅敏)
1回、所(手前)にパンチを浴びせるドッドソン(撮影・菅敏)

第8試合 MMAルール:5分×3回/120キロ


スダリオ剛1回
TKO
ジュニア・タファ

お互いけん制しながらの立ち上がり。ゆっくりした中で、いきなりタファの強烈な打撃がスダリオの顔面にヒットし、ダウンを奪う。その後も逃げ回るスダリオを追いかけ、強烈なパンチを次々と打ち込み、最後はコーナーで崩れ落ちたところにパンチを打ち続け、TKO勝利となった。

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☆ジュニア・タファ 手が痛いです。特にスダリオへの印象はありません。日本は大好きなので、また近く来られたらと思っています。(4戦全勝)日本でもっと戦えたらと思いますし、日本のナンバーワンのヘビー級が誰かわかりませんが、そういう人とやりたいです。

★スダリオ剛 悔しいです。印象自体は変わらないです。相手どうこうではなくて、僕がここ最近スタイルを変えようとしていて、目標にしている選手がケージでの戦い方になれている選手の戦い方。半信半疑で、試してみようという冒険心みたいなのが出てしまった。相手どうこうより自分自身の問題。

1回、タファ(上)のパンチを受けるスダリオ(撮影・菅敏)
1回、タファ(上)のパンチを受けるスダリオ(撮影・菅敏)
1回、タファ(右)のパンチを受けるスダリオ(撮影・菅敏)
1回、タファ(右)のパンチを受けるスダリオ(撮影・菅敏)


第9試合 MMAルール:5分×3回/61キロ


井上直樹2回
一本
瀧沢謙太

序盤から激しい打ち合い、蹴り合いが続いた。井上の打撃が少しずつ瀧沢にヒットする。後半はグラウンドの戦いに。マウントを取った井上が攻め続け、最後にサッカーボールキックを蹴り込み、1回終了。2回は瀧沢が積極的に仕掛けるも井上がつかまえグラウンドの攻防が続く中、マウントを取った井上が腕をキメ、一本勝ちを収めた。

☆井上直樹 一本取れてほっとしています。本当は判定の気持ちではいたんですけど結果的にはよかった。最初は様子を見て、打撃で進めて、少し経過してからタックルでテイクダウンして削る。気力をそぐことを考えていました。そのプラン通りにできた。

★瀧沢謙太 ダセえな。自分のやりたいことができなかったです。井上選手みたいなことがやりたかった。テイクダウンを織り交ぜながら打撃で効かせて…。下になってしまって、やってしまったという感じ。1ラウンド目で削られてしまって、逃げる余力がなかった。

2回、滝沢(手前)に一本勝ちをする井上(撮影・菅敏)
2回、滝沢(手前)に一本勝ちをする井上(撮影・菅敏)

第10試合 RIZIN WORLD GP2022スーパーアトム級トーナメント決勝 MMAトーナメントルール:5分×3回/49キロ


伊沢星花判定
2-1
パク・シウ

伊沢が仕掛け、コーナーへ。パクに後ろから殴り続けるも有効打奪えず、1回終了。2回、パクの左が伊沢にヒット。伊沢は足を取りに行くも、再び両者コーナーへ。パクが伊沢の上半身を抱え込んだ状態が続く。伊沢はグラウンドに持ち込めず膠着(こうちゃく)状態。レフェリーのブレイクが入り、最後は打撃戦で終了。3回はスタートから激しい打ち合いのあと、パクが伊沢の首を絞めにかかる。その後逆の体制で動きが止まり、終盤へ。両者有効打がなかなか打てない中、判定となり、2-1で王者伊沢が勝利した。

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☆伊沢星花 優勝できてほっとしています。(相手は)特に変わっているなという部分はなかったが、元々腰が強くてそこがそのままレベルが上がっているなと思った。1ラウンド目で足がパンパンになって、そこからがきつかった。まだまだ9戦しかしていないので、もっともっと強くなりたい。望まれるような強い選手と試合していければと思います。(涙は)パク選手の強い気持ちを感じて「怖いな」と思っていたので、そこから解放された安心感。自分がやりたいと言って始まったトーナメントで、責任は果たせたのかな。(海外)試合が組まれるならどこでも誰とでもやりたい。みんなに認められるような選手になる。

★パク・シウ 私自身は勝ったと思っていた。ルールはルールなのでしょうがない。プランがうまくいかなかった。(相手は)打撃の強さがあった。すごく練習を重ねているのを感じました。(今後は)今のところ何も考えていません。

伊沢対パク戦を前に君が代を斉唱する安斉かれん(撮影・菅敏)
伊沢対パク戦を前に君が代を斉唱する安斉かれん(撮影・菅敏)
3回、パク(左)の顔面にパンチを入れる伊沢(撮影・菅敏)
3回、パク(左)の顔面にパンチを入れる伊沢(撮影・菅敏)
判定でパク・シウを破り、感極まる伊沢(撮影・菅敏)
判定でパク・シウを破り、感極まる伊沢(撮影・菅敏)

高田延彦氏が猪木さん追悼

【RIZIN】猪木さん追悼式「日本格闘技界の源流があなたにある」高田延彦氏語りかけるように

アントニオ猪木氏をしのび、スピーチする高田(撮影・菅敏)
アントニオ猪木氏をしのび、スピーチする高田(撮影・菅敏)

第11試合 RIZIN vs Bellator全面対抗戦 MMAルール:5分×3回/71キロ


武田光司判定
0-3
ガジ・ラバダノフ

序盤はお互いけん制し合いながの打撃戦繰り広げられるも後半に入ったところでラバダノフの右ストレートが顔面に入り、一気に武田に襲いかかった。その後もパンチを浴びせるも武田が何とかしのぎ切り1回終了。2回は武田がラバダノフを攻め、手数を出し、ラバダノフの攻撃もうまくかわしたが、有効打を浴びせることはできなかった。3回はコーナーで組んだ状態からラバダノフが武田を倒し、マウントを取るも、武田が体を回転させ、うまく切り抜ける。その後は組んだ状態が続き、最後はラバダノフがバックを取るもお互いに有効打が生まれず終了。試合は判定3-0でラバダノフが勝利。「昨日皆さんに勝利を約束して、その通りになった。日本のファンのみなさんは世界の最高のファン、その前で試合ができて良かった」と喜びを語った。

☆ガジ・ラバダノフ (相手は)そんなに印象の違いはなかった。大変な試合になると思っていたし、彼はフィジカルも強いので思っていた通りの試合になった。2万5000人の前で試合をするのは初めて。日本のファンには感謝。また帰ってきたい。

★武田光司 先鋒として勝たないといけなかったが、すごく楽しかった。勝ち負けにかかわらず、やり切った結果。(相手は)強かった。一緒に練習したいと思いました。(今後)今年は4試合してすごく疲れちゃったという自分もいる。ちょっと休もうかな。肉体的にも精神的にも。格闘技以外のことでも少しやろうかなと思っています。神様がいたら別に「ダメ」とは言わないと思う。それくらいやってきた。

4回、ラバダノフ(右)のパンチを受ける武田(撮影・菅敏)
4回、ラバダノフ(右)のパンチを受ける武田(撮影・菅敏)
判定でラバダノフ(左)に敗れる武田(撮影・菅敏)
判定でラバダノフ(左)に敗れる武田(撮影・菅敏)

第12試合 RIZIN vs Bellator全面対抗戦 MMAルール:5分×3回/61キロ


キム・スーチョル判定
1-2
フアン・アーチュレッタ

アーチュレッタが上からキムにダメージを与え続け、その後もコーナーに追い詰めるなど、相手の攻撃を封じて1回終了。2回はキムのパンチをかわしたアーチュレッタが一気に持ち上げグラウンドの展開に。肘打ちも決まる中、キムはカーフキックで応戦。3回はキムがマウントを取り先制攻撃を仕掛け、その後も積極的に攻めるも決定打はなかった。最後はコーナーの攻防で首を絞めかけたが、捕まえきれず終了。判定2-1でアーチュレッタが制し、試合後「今日は大みそかの激闘を観戦していただきありがとうございます。この1週間どんな戦いをしようか考えてきた。その中で出口を見つけることができた。会場の皆さんがそのエネルギーをくれた」と興奮気味に語った。

☆フアン・アーチュレッタ 勝てたのは幸運。死闘を終えたという感覚。接戦になるとは思っていました。タフな選手だと感じた。パンチを出したら手を痛めた。頭が固いのにも驚きました。ここでの試合は自分の夢がかなったという感覚。

★キム・スーチョル ファンや妻、生まれてくる子供に恥ずかしいです。アーチュレッタ選手の策にはまってしまいました。判定を聞く前から負けたと思っていました。(今後、戦いたい選手)私は負けてしまったのでそういうことを言える立場ではない。もう1度機会を与えてくれるのであれば、勝った試合の後に考えたいと思います。ゆっくり休みたい。

3回、キム(右にひざ蹴りを入れるアーチュレッタ(撮影・菅敏)
3回、キム(右にひざ蹴りを入れるアーチュレッタ(撮影・菅敏)
判定でキム(右)を破り、勝ち名乗りを受けるアーチュレッタ(撮影・菅敏)
判定でキム(右)を破り、勝ち名乗りを受けるアーチュレッタ(撮影・菅敏)

第13試合 RIZIN vs Bellator全面対抗戦 MMAルール:5分×3回/57キロ


扇久保博正判定
0-3
堀口恭司

堀口が扇久保をコーナーに詰め少しずつダメージを与えていった。得意のカーフキックで相手のバランスを崩した後に一気に詰め寄り、右が顔面にヒット。その後ロープ際に追い込み、パンチを連打。扇久保は残り30秒を何とかしのいだ。2回もカーフキックから流れをつかみ、コーナーでバックを取り攻撃を仕掛けた。後半は扇久保がマウントを取り、ダメージを与えるも堀口もうまく対応し、2回が終了。3回は開始と同時に堀口が飛び込み、左フックがヒット。そのまま扇久保に襲いかかった。扇久保も体を入れ替えながらうまく対応。その後も寝技の攻防が続いたが、扇久保の反撃を封じた堀口が判定3-0で勝利。試合後には「無事に勝つことができました。でも扇久保選手がタフでなかなかKOを取れなかった。こんな大みそかにしてすみません。次は盛り上げるんで、ちょっと楽しみにしていてください 」と語った。

【RIZIN】ベラトールからの“黒船”堀口恭司が判定勝ち「こんな大みそかにしてすみません」

☆堀口恭司 すごくタフだなと思った。クリーンヒットを入れているのに目が死んでいなかった。狙いがわかっていたので対策は立てやすかった。(ベラトール軍)喜んでいいのかな? と今でも思っています。体調的にも全然フライ級でできるので、海外でも日本でも盛り上げていきたい。(扇久保に10年間狙われていたが)人がどう思うとか気にしないタイプの人間なので、あんまりどうとも思っていません。(RIZINとベラトールとの違い)技術的なものは日本がちょっと遅れているのかなと、今日の結果を見ても思いました。自分がやっているようにアメリカに渡って肌で感じることが大切。(強くなりたいなら)世界に出た方がいいのではないかと思います。(今後は)怪我がなければなるべく多くコンスタントに試合をしていきたい。

★扇久保博正 1ラウンド目のカーフで頭が真っ白になってしまった。組み付いて離れ際で打っていこうという作戦でした。左足が完全にダメになっていたので、サウスポーで構えるしかなかった。しばらく堀口選手のことは考えたくないです。(今後)ここで勝ってフライ級を世界一の階級にしたいと思っていたんですけど、負けてしまったので現時点では何も考えられない。

2回、扇久保(左)にハイキックを見舞う堀口(撮影・菅敏)
2回、扇久保(左)にハイキックを見舞う堀口(撮影・菅敏)
判定勝ちした堀口(右)はセレモニーで笑顔を見せる(撮影・菅敏)
判定勝ちした堀口(右)はセレモニーで笑顔を見せる(撮影・菅敏)
判定で扇久保(右)を破り、勝ち名乗りを受ける堀口(撮影・菅敏)
判定で扇久保(右)を破り、勝ち名乗りを受ける堀口(撮影・菅敏)

第14試合 RIZIN vs Bellator全面対抗戦 MMAルール:5分×3回/66キロ


クレベル・コイケ判定
0-3
パトリシオ・ピットブル

クレベルはカーフ、前蹴り、ピットブルは打撃でぶつかる。寝技に持ち込みたいクレベルだが、強力なピットブルの打撃に前に出られず。最後に投げ飛ばすも攻撃につなげられず。2回はお互いに蹴りの応酬も後半以降は両者見合うシーンが続き、手数も少ないまま終了。3回は寝技に持ち込もうとしたクレベルに対し、ピットブルが足を狙って蹴り続ける展開。残り2分でようやく捕まえたが、ピットブルがクレベルの寝技を封じ、判定3-0で勝利した。

☆パトリシオ・ピットブル とても強い相手に勝ててうれしく思っています。思っていたよりも難しい試合でしたが、勝ててよかったです。子供のころからPRIDEも見ていたし、日本で試合をするという小さい時からの夢がかなってうれしい。23年はクレベルともう1度戦いたい。

★クレベル・コイケ 寂しい。恥ずかしい。初めてRIZINで負けた。日本には信じてくれたファンのみんながいたので残念です。相手の印象は特に変わらない。このように難しい試合になることは想定していた。彼との違いは信じること。彼は自分よりも信じる気持ちが強かった。(今後)家族と過ごしたい。今までずっと休まずに働いてきたので、メンタルと体に休みが必要だと思います。


第15試合 RIZIN vs Bellator全面対抗戦 MMAルール:5分×3回/71キロ


ホベルト・サトシ・ソウザ判定
0-3
AJ・マッキー

1回からお互いに積極的に蹴りを出していった。ソウザがタックルにいき、得意の三角絞めが決まりかけるシーンもあったが、マッキーは上から打撃で応戦し、コーナーに追い詰め何とか回避した。2回マッキーが跳び膝、回し蹴りと仕掛けるもソウザも打撃で応戦。中盤にバックを取り、寝技に持ち込むも残り1分でマッキーがしっかり対応し逃げ出しに成功。3回は逆にマッキーが首をキメるシーンも。ソウザも得意の形に持ち込むがここでもマッキーがうまく逃れた。最後まで捕まえることができず、結果は判定に。3-0でマッキーが勝利し、対抗戦はベラトールが5戦全勝となった。マッキーは試合後、入場時に装着したかぶとを再びかぶり「家族や、いろいろ訓練していた兄弟、それからチームの皆さん、コーチ、特に柔術を私に見せてくれた人たちに心から感謝の気持ちを伝えたい」と笑顔で締めた。

【RIZIN】「大将」サトシも敗れベラトールに5戦全敗「ぶっ倒せる日目指したい」榊原CEO

☆AJ・マッキー 本当に楽しかった。毎試合そういう試合ができるかどうかはわかりませんが、またRIZINに来られたらタイトルをかけて戦ってみたい。(サトシは)戦士だと思う。常に三角締めを狙ってきて、泥沼に引きずり込もうという姿勢が伝わってきた。(会場)私が戦ってきた中でもベストアリーナ。(入場時のかぶとは)戦士なので日本の文化と我々の文化を融合させた。トライアングルでもギロチンでもタップされる気はなかった。そういう意味でかぶっていた。(今後)わからない。帰ってスノーボードを楽しむ。

★ホベルト・サトシ・ソウザ 悲しいのはもちろんです。1ラウンドにやられて、2~3はよくなったがまだまだですね。チャンスはあったけど疲れてしまった。しょうがない。いろんなポイントを直していきたい。やっぱり強い人はグラウンドでも打撃でも強い。重かった。でも、もっと練習したら絶対に勝てる。ぎりぎりですね。もうちょっとだった。(今後)まだ考えられない。全部この試合にかけてきた。でも、日本への約束があるからその約束を果たすために頑張る

2回、ソウザ(左)にひざ蹴りを見舞うマッキー(撮影・菅敏)
2回、ソウザ(左)にひざ蹴りを見舞うマッキー(撮影・菅敏)

最後に全員で「1、2、3、ダー」

最後に高田の音頭で「1、2、3、ダー」で締めくくられるRIZIN(撮影・菅敏)
最後に高田の音頭で「1、2、3、ダー」で締めくくられるRIZIN(撮影・菅敏)

【RIZIN】猪木さん弟子の高田延彦氏が唱和締め「1、2、3、ダーッ」天まで届きそうな大声


【RIZIN】全勝のベラトール代表「この5、6年でRIZINの選手成長」今後も対抗戦示唆

【RIZIN】パッキャオの相手「ボクシングでもキックでも総合の選手でも」榊原CEO募集