IBF世界スーパーフェザー級9位力石政法(31=大橋)が約11カ月ぶりの再起戦を飾った。7連続KO勝利中だったリト・バデナス(25=フィリピン)との60キロ契約体重8回戦に臨み、8回3分9秒、KO勝利。好戦的なバデナスに手を焼いていたものの、最終回の終了間際、左ボディーを効かせると、さらに連打からの左ボディーで倒し切った。

劇的なKO勝利という幕切れを演出した力石だが「左ボディーの手応えはありましたが…ダメですね、内容的には満足できない。ボクシングを組み立てられなかった。うまくいかないなと思いながらやっていた。頭の良いボクシングできず、ヒヤヒヤさせてしまった」と淡々と振り返った。

昨年5月、世界初挑戦のIBF世界同級王座決定戦で判定負けを喫した。同6月に左肩の修復手術を受けており、復活を印象づけるリングだった。力石は「左肩の痛みもないし、すべてが絶好調だった。ただ本番で(実力を)出せなかった。実戦が足りなかったのかな」と首をかしげた。

リングサイドからIBF世界フライ級王者の兄矢吹正道(緑)から「腹、腹(を狙え)」と何度もゲキを飛ばされた。身長が低い相手にボディーを狙うのは簡単ではなく、最終回にようやく捕らえることができたことは収穫だった。

所属ジムの大橋秀行会長(61)は2度目の世界挑戦の舞台を設定するつもりで動いている。力石は「決められた試合を1歩1歩、勝ち上がる。次の世界戦で10回に1回の当たりを引けるように。試合の時に持っていけるように。ボロボロになっても最後にひっくり返して勝てるのがボクシングだから。1回のチャンスをものにして絶対に勝ってスターになりたいと思います」と気持ちを高ぶらせていた。