大関栃ノ心(30=春日野)が連勝発進に成功し、かど番脱出へまた一歩近づいた。

先場所12勝を挙げ優勝次点、初の敢闘賞も獲得した豊山を圧倒した。相手の突きを弾き続け、のけぞらせて体勢を崩した。長いリーチを生かして、絶対的な型の右四つをつくると、あとは一方的に寄り切り。「良かったね。まわしをとれればね。動きも悪くない」。一方で足の運びに関しては「ちょっと高かったね。もともと高いからね」と課題を冷静に振り返った。

白星を挙げた初日の9日は「まだまだこれから」と一息つく様子はなかったが、この日の支度部屋では「まだほっとするのは早いけど、ちょっと落ち着いたかな」と栃ノ心。精神的な余裕を保ちつつ、大関定着へまずは残り6勝を目指す。