西前頭2枚目千代大龍(29=九重)が、横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)に今場所初めて土をつけた。立ち合いでまっすぐぶつかった。「そのまま行こうと思ったけど横綱を押せなかった」と軌道修正。押せないと分かると左にいなして体勢を崩してから、右のおっつけで押し出した。

支度部屋に戻ると「白星は白星なので素直にうれしいですね」と興奮気味に話した。さらに「豊山も貴景勝もいい相撲を取っていた。たまたまいなしたら横綱が横を向いたから押しただけ。たまたまですよ」とまたも興奮気味に話ながらも謙遜した。

今場所初白星が13年名古屋場所以来3個目の金星で、懸賞41本(手取り123万円)を獲得した。この日夜に、師匠の九重親方(元大関千代大海)と部屋の関取衆らと焼き肉に行く予定だといい「お金は全部僕持ちですかね」とうれしい悩み。「残りは子どものために貯金します」と終始笑顔で話した。