日本相撲協会広報部の高崎親方(元前頭金開山)と宮田哲次主事が12日、報道陣の電話取材に応じ、新型コロナウイルス感染歴を調べる抗体検査がこの日に終了予定であることを明かした。宮田主事は「もしかしたら追加分があるかもしれないが終了の予定です」と説明した。

この日までに全45部屋の力士ら協会員が検査を受けたという。しかし「全部屋全員ではない。希望者だけ」という。基本的に希望する協会員が検査を受けることとなっていたが、協会員以外でも希望する部屋のマネジャーやおかみも受けたといい「検査総数は約1000人。検査結果はまだ一切出ていないし、今後どのように取り扱うか決まっていない」と説明した。

協会としてもなるべく早く検査結果を発表したいというが、検査数が多く見通しは立っていない。また、個別にも検査結果は知らせていないという。陽性反応が出た協会員らに今後PCR検査を受けさせるかについては「(専門家の)先生方と協議していない。段取りとしては抗体検査結果を受けて提案があるが、この日程も出ていない状況です」と説明した。無観客での開催を目指す7月場所(19日初日、東京・両国国技館)開催についても「感染症の先生の意見をふまえて準備を進めていく」と話した。

接触を伴うぶつかり稽古について、高崎親方は「今日からいいよ、とかではなく各部屋の師匠の判断でやるということ」と師匠判断を継続すると明かした。禁止となっている出稽古についても「やりたいですけど、こういう状況の中で(解禁とは)言えない。45部屋同じ条件。僕らも経験がない。政府のことも無視はできない。春場所もそうだった。結局1週間前に無観客が決まったから、お相撲さんは常にそういう準備をしていくということ。お相撲さんは頑張っている。もちろん政府に沿って、協会に沿って進んでいく。それに尽きます」と話した。