自己最高位の西前頭筆頭隆の勝(25=千賀ノ浦)が、勝ち越しに王手をかけた。

優勝経験を持つ、同じ押し相撲の玉鷲に厳しい攻めだった。立ち合いから頭で当たって右のど輪で相手を起こすと、引いた相手を一気に押し出した。

三役以上との対戦を終えながら、すでに7勝目を挙げ「下から当たれたので良かった。三役以上の関取衆も何人か勝っている。昨日の相撲(照ノ富士戦)もいい相撲を取れた。自信につながっている」と、表情には充実感がにじんでいた。

以前は緊張に弱い一面もあったというが、白星が自信につながっている現在は「体がガチガチというのはない。ほどよい緊張。いいのかなと思う」と話す。

勝ち越せば来場所の新三役にも前進する。素朴な笑顔で相撲ファンから呼ばれる「おにぎり君」の愛称も広まりつつあり「いいことだと思います」と目尻を下げた。