3月13日に初日を迎える大相撲春場所(エディオンアリーナ大阪)で、新弟子による前相撲が行われないことになった。

新型コロナウイルスの感染防止策のため。日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)が14日、報道陣の電話取材で明かした。また、付け出し資格のある者は、新弟子検査を行い基準をパスすれば春場所で相撲を取る。

芝田山広報部長は「付け出しは普通に(本場所で)相撲を取らないといけないので、検査を受けた上で部屋の力士と同じ生活をして大阪場所に臨んでもらう」と説明。本来は新弟子検査を受け、翌夏場所の番付に載せるための前相撲を取る中卒者や高卒者については「書類を提出してもらい精査した上で、提出してもらった順番で5月場所の番付に載る(見込み)ということ」とし、その理由として「今、こういった(コロナが収まらない)状況の中で卒業式とかで帰る(帰省する)者もいる。卒業式があれば、やはりいろいろな形で、いろいろな人との接触があって万が一、感染していて部屋に戻ってくると(感染が)広がる可能性もある。里に帰って、また(部屋に)戻ってくるというのは(春)場所後にしてもらうということ」と説明。付け出し以外の新弟子検査は「3月場所後に延期します。感染を広げないで大阪場所を円滑に行うための苦肉の策ということです」と話した。

また、感染し隔離のために数日間、入院していた横綱照ノ富士(伊勢ケ浜)や新大関の御嶽海(出羽海)らは、既に退院していることも明かした。また力士らが3月4日以降に大阪入りすることなど、予定通り春場所開催に向け進める方針も、あらためて示した。