[ 2014年7月1日8時41分

 紙面から ]PK戦で敗れ、シュートを外したゲカス(中央)は涙を流す(撮影・PNP)<W杯:コスタリカ1(5PK3)1ギリシャ>◇決勝トーナメント1回戦◇6月29日◇レシフェ

 再びの奇跡は起きなかった。後半ロスタイム、パワープレーでゴール前にいたDFパパスタソプロスがこぼれ球に反応し同点ゴール。1次リーグ最終のコートジボワール戦に続くロスタイムゴールで、逆転8強入りへのシナリオはできた。しかし延長30分間で10人のコスタリカを崩せず。PK戦の末に歴史への挑戦は終わった。PK戦の開始前、主審に激しく抗議したサントス監督が退席処分を受けた。指揮官不在のまま戦った選手たちは、敗戦が決まるとピッチに崩れ落ちた。PKを止められたFWゲカスが泣き、FWサマラスはぼうぜんと空を見上げた。「延長を有効に使えなかった。新しい歴史をさらに塗り替えて、ギリシャ国民を喜ばせたかった」と、サントス監督は残念そうに話した。

 財政危機が深刻なギリシャ。「国民のために」は、選手全員の思いだった。初の決勝トーナメント進出で協会からはボーナスも奮発されそうだが、選手たちはこの日、23人全員の署名を入れてサマラス首相に書簡を出した。「我々は国民のためにプレーしているだけ。ボーナスは不要です。我々の希望はトレーニングセンターを建設してもらうことです」。選手たちは、胸を張ってギリシャに帰る。