AKB48グループが19日、東京・日本青年館で、舞台「マジムリ学園」初日を迎え、本番前にゲネプロを公開した。

岡田奈々(20)とダブル主演の小栗有以(16)は、日本テレビで放送されたドラマ版で主人公リリィーを演じ、48グループ屈指のアクション適正を見せた。得意の回し蹴りを繰り出すと、スカートの裏地に刺しゅうされたユリの花のワッペンが見えるところが、ドラマの見せ場となっていた。見どころを聞かれると「個人的にはアクションです。ドラマでは回し蹴りをする時にユリの花の映像が入るんですけど、舞台は生で全部が見られます」とPRした。

岡田はドラマ版には出演しておらず、舞台オリジナルキャラのネロを演じた。両親を惨殺されてからから人格が変わり、憎しみに生きる女子高校生役。「全体的に殺陣が多くて、けんかシーンも迫力があります。舞台用の劇中歌もあるので、注目して聞いていただきたいです」と話した。

高校内の生徒の上下関係や、学校同士の抗争がテーマ。生徒会に支配される嵐が丘学園で、「平民」と呼ばれる抑圧された学生たちが反抗組織「華組」を結成し、生徒会打倒を目指す。平民のスミレを演じた倉野尾成美(17)は「ドラマ役に続いての出演で、舞台は初めてなんですけど、最初は棒読みすぎて、自分も含めて周りがすごかった。大丈夫かな? と思っていました」と苦笑い。それでも、稽古で成長を実感したようで、「だいぶ仕上がっていると思う」と自信を見せていた。

稽古は約1カ月、行われた。タイトルにかけて「稽古中にマジで無理だと思ったこと」を聞かれ、ナイフを操るクインビー役の武藤十夢(23)は「全員でやる曲が4、5分くらいでそんなに長くないんですけど、10時間かけてレッスンした時、『マジ無理』と思いました」と明かした。メンバーからも「ああ…」と共感の声が上がる中、武藤は「そこも仕上げてきているので、お楽しみに」とアピールした。

パーカ姿で、何度倒されても立ち上がる不気味な高校生「ゾンビ」を演じた福岡聖菜(18)は「私は殺陣が覚えられなくて…。運動音痴なので」と打ち明けた。「やられ方も、やり方も、子供みたいなパンチになりがちなんです。最後の方まで(稽古で)言われていました。最初の方から『マジ無理』と言ってました」。それだけに、「どうかっこ良く見せるかが、ゾンビの見どころです」と気合を入れていた。

舞台は28日までで、チケットはすべて完売している。