AKB48村山彩希(ゆいり=21)が15日、都内で自身初のソロコンサートを行った。AKB48劇場での公演出場回数は、4年連続1位。劇場へのこだわりの強さから「シアターの女神」と呼ばれる村山は、劇場の8倍の2000人が詰め掛ける中で、20曲を歌った。

キャッチフレーズの「ゆいりんご」にちなんで、この日、特別に作られたリンゴ形のペンライトが振られる姿に「うるっと来て泣いちゃった」と明かした。

村山はソロコンサートの経験者でもあり、同い年で仲良しの岡田奈々(21)に相談をしていたという。村山が「なぁちゃん(岡田)に相談しまして…。『1曲目はすごく緊張するよ』って言われた」と明かすと、来場していた岡田の方へ、ファンが一斉に視線を向けた。村山が「そっち向かないで~。分かったから~」とすねると、ファンから笑いが起きていた。

劇場への思い入れが強い村山は、自己紹介のあいさつ、公演では恒例となっている記念撮影、終演後のお見送りも、通常の劇場公演と同じように行った。楽曲も「残念少女」「Blue rose」など、公演曲を多く採用した。

晴れの舞台を祝福しようと、バックダンサーとして同期の13期生が登場した。北澤早紀(21)、茂木忍(21)、岩立沙穂(24)、篠崎彩奈(23)とともに「7時12分の初恋」を踊ると、村山は「ありがとう。安心感がすごいね」と緊張もほぐれた様子だった。

さらに、自らがプロデュースした公演に出演していた16期生の後輩たちもゲスト出演し、公演曲の「その汗は嘘をつかない」などで一緒に汗をかいた。「めっちゃ盛り上がる曲をチョイスしました。息、切れてないね。さすが、若さだね」と、教え子の成長ぶりに目を細めた。

16期生を代表して山根涼羽(18)からは、サプライズで感謝の手紙を読まれた。自分の時間を犠牲にして、レッスンに付き合ってくれたことを感謝する内容で、「彩希さんに『何でお休みの日でも来てくれるんですか?』と聞いたら、『劇場やみんなが大好きだから、自分の時間なんていらない』と言ってくれました」と、泣かせるエピソードを明かした。ファンから「泣かないで~」と声援が上がると、村山は「泣いてないですよ!」と強がっていた。

アンコールは、ファンのリクエストで、岡田が客席から発動した。熱い声に応えて再登場した村山は、峯岸みなみ(26)のソロ曲「私は私」を披露した。一昨年に発表された組閣で、チーム4のキャプテンになった村山にとって、尊敬する峯岸にささげた曲だった。「組閣発表の日から、みいちゃん(峯岸)みたいなキャプテンになりたいと思っていました。この曲は歌詞がすてきで、今の自分に合うと思いました」と、わが道を行くことの難しさと尊さを歌った曲を選んだ理由を明かした。さらに、NMB48を卒業した山本彩(25)の「JOKER」、さらに元℃-ute鈴木愛理の「Be Your Love」を続けて歌い、大好きなアイドルたちに敬意を表した。

終演が迫ると、「最初の方は緊張しすぎて、『早く終わって』と思ってました(笑い)。肩が固くなるというか、変な感じから解き放たれたくて」とぶっちゃけた。名残惜しむファンには、「また、劇場に来れば会えますよ。悲しんでいないで、最後は明るく行きましょう!」と呼びかけ、かつて自分が選抜メンバーに入った「Mosh&Dive」で締めくくった。