NMB48の日下このみ(23=チームN)が28日、大阪・NMB48劇場で卒業公演を行い、夢への新たなスタートラインに立った。

11年12月、3期生オーディションに合格し加入。「このみん」のニックネームで親しまれてきた。グループ加入前からダンスの仕事をするのが夢で、NMB48では楽曲の振り付けを任されるなど、才能を発揮。個性豊かなキャラで、劇場での独演会を成功させるなど、明るい笑顔でファンを楽しませてきた。

チームN公演のアンコールで日下は、同期の石塚朱莉、井尻晏菜、加藤夕夏、久代梨奈と登場し「どうしても歌いたかった」という自らが振り付けを担当した楽曲「フェリー」を披露。目に涙を浮かべながら、最後の1曲を歌い、踊りきった。

仕事で来ることができなかった同期、太田夢莉は手紙を寄せて「どんなことがあっても帰ってくる場所はずっとあるからね。大丈夫。3期生は家族同然です。このみんにとって、充実した人生になりますように」と言葉を送った。

今月12日が誕生日だった日下の生誕祭と合わせて行われた卒業セレモニーでは、ケーキと歌で誕生日を祝福。卒業の記念として、ファンから花束と卒業証書。チームNメンバーから2枚の色紙。カメラ好きな東由樹から「ゆきつんカメラ」のアルバム。メンバーから卒業の証で劇場ロビーに展示される金のネームプレートが贈られた。

抱えきれないたくさんのプレゼントに笑顔の日下は、最後のあいさつで「いろんなことをして、いろんなことができた。充実した7年にできたと思うし、していただいた」。これまでのアイドル人生を振り返って、何度も感謝を述べた。

日下は卒業後、目標とするダンサーと振付師の道へ進む。昨年2月に卒業を決めていた日下は、HKT48指原莉乃から受けた楽曲の振り付けオファーや、OG山本彩の卒業コンサートでの共演で心が動かされたという。

昨年10月、山本の卒業コンサートで踊った日下は「7年で初めての感情だった」という感動のステージに「楽しかったけど『これで終わりたくない』っていうのを、あの瞬間にすごい感じた」。夢へ向けた気持ちがさらに強くなり「踊ったり表現することをもっとを追求していきたいし、ここで終わりたくない。だから絶対、卒業した後、こんな風に踊れる場所を絶対に自分で作らないといけないと思った」と心境の変化を明かした。

ロビーにはたくさんのバラ、客席には生誕祭Tシャツを着たたくさんのファン。鳴りやまない大「このみ」コールを一身に浴びた日下は「悔いなくNMB48人生を歩めました。アイドルめちゃくちゃ楽しかったです」。

潤ませていた瞳に力を込めて、次なる目標をしっかり見据え「卒業っていうと、終わりみたいな感じの雰囲気になっちゃうんですけど、卒業は始まりだなと思う。これからの人生、みんなヨロシクやで!」と、最後は満面の笑みで、新たなスタートを切った。