AKB48峯岸みなみ(28)が22日、横浜市のぴあアリーナMMで卒業コンサート「桜の咲かない春はない」を行った。

コロナ禍で1年延期したが、AKBの酸いも甘いも経験したグループ最後の1期生は、15年半ともに走ってきたこの日出演の現役64人、卒業生31人に囲まれて花道を飾った。

15年半の思い、そして延期になったこの1年の思いの全てを卒業コンサートに込めた。“峯岸チルドレン”とも呼ばれる後輩と元気いっぱいにステージに登場すると「AKB48のことが大好きだ!」と叫んだ。

同期からは末っ子として、年齢の離れた後輩からは頼れる先輩として誰からも慕われた峯岸らしく、1期生から14期生まで、異例の31人の卒業生が駆けつけた。これまでもコンサートで卒業生が登場する場面はあったが、本格的なダンスまで披露することは少なかった。峯岸はあえて「AKBの代表曲を現役メンバーたちと絡みながらやってもらいたい」とそれぞれに直接依頼した。

妊娠中の板野友美(29)はダンスこそ控えたが、篠田麻里子(35)は「上からマリコ」、大島優子(32)は「ヘビーローテーション」とセンター曲を、秋元才加(32)と宮澤佐江(30)はダンスナンバー「転がる石になれ」を現役メンバーと一緒に汗だくで踊った。「先輩のつくる空気や勢いを感じてほしい」という峯岸の粋な計らいに、後輩メンバーも全力で応えた。

恋愛スキャンダルから研究生降格も経験した。「15年半のアイドル人生は、順風満帆とは言えませんでした。応援してくれている人を悲しませちゃったり、傷つけちゃったこともあったと思うし、自分のまいた種でいろいろな意見を浴びる機会もたくさんあったんですけど、今思うと、AKBに入って、全く後悔をしていない自分がいます。AKBに私に必要だったか分からないけど、私の人生にはAKBが必要でした」。

神7(セブン)でもなく、選抜常連でもなかったが「私はAKB48の過去と未来でできています」。最後は「アイドルになれて良かった!」と絶叫した。最後の1期生は、前田敦子(29)にも高橋みなみ(30)にもできなかったような卒業コンサートで、AKB48を未来につないだ。【大友陽平】

◆峯岸(みねぎし)みなみ 1992年(平4)11月15日、東京都生まれ。愛称「みぃちゃん」。05年12月8日に1期生としてAKB48加入。08年9月に高橋みなみ、小嶋陽菜とともに派生ユニット「ノースリーブス」としても活動。13年1月に週刊誌にスキャンダルを報じられ、研究生に降格。同8月に昇格し、チーム4→チームKでキャプテンを歴任。選抜総選挙は第1回から16→14→15→14→18→22→19→17→19→32位。07年に映画「あしたの私のつくり方」で役者デビューし、映画、ドラマなど出演。18年に「三文オペラ」で舞台デビューも。現在CM「湖池屋STRONG」、TOKYO FM「峯岸みなみのやっぱり今日も褒められたい」(木曜午後9時)など出演。血液型B。