<ベネチア映画祭>

 【ベネチア3日=木下淳】コンペティション部門に新作「スカイ・クロラ」を出品した押井守監督(57)が、公式会見に出席した。北野武監督(61)宮崎駿監督(67)に続き、日本人3人目の登場。押井監督は「大学の合格発表を遠路はるばる見に来た感じ。(『イノセンス』で04年のカンヌ映画祭受賞を逃し)1回すべってるので、気楽にいきます」と自然体を強調した。金獅子賞を争うライバルでもある宮崎、北野両監督については「2人とも老人と子供しか出てこない映画。特に宮さんは老人の妄想でしょ」と毒舌だった。

 押井監督のベネチア参加は06年の「立喰師列伝」(オリゾンティ部門)以来2度目。「GHOST

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 SHELL/攻殻機動隊」や「イノセンス」など日本を代表するアニメ監督として、前夜のプレス試写でも注目度は高く、約1300人収容の会場はぎっしり埋まっていた。

 会見には声優を務めた菊地凛子(27)と加瀬亮(33)も出席。ベネチア初参加の菊地は「(06年の)カンヌ映画祭の時よりリラックスしてます」。03年以来2度目の加瀬は「今回は声なので違和感は多少ありつつ、ここにいられることを光栄に思います」と話した。