世間はいわゆるお盆休み期間に入ったが、筆者は通常期と同様に粛々と「歌舞伎町パトロール」を遂行。海や山などの行楽地だけでなく、この、新宿にある日本最大級の繁華街もかなりの人出だった。
ただ、特段目立った異変も確認できなかったため、さっさとパトロールを打ち切ろうと思ったところ、「Hさ~ん」と呼びとめてくる声が。
メディア関係の知人に路上で見つかったわけなのだが、「お盆休み期間に、こんなところで1人で何やってるんですか。どう考えても挙動が怪しいですよ」とネチネチ指摘される。さらに「これから○○さんらと飲むんですよ。××さんたちもいますよ。来ませんか?」と共通の知人の名をあげて誘われたが、適当にお茶を濁して断る。
そういえば先週も、新宿界隈を電動自転車で走行していたところ、筆者を目撃したという同種のマスコミ関係者から着信があり、(停車して電話を折り返すと)「今、ヘンな目つきで自転車移動しているHさんを見ましたよ」と通達されたばかり。
90年代から現在にかけ潜入取材的なことをよくやっているので、繁華街などにおけるフィールドワーク時には、存在を特定される形で目撃されることをできるだけ避けたいと思い、街の風景に溶け込むような雰囲気を作るよう意識しているのだが、もともと人相が怪しいためか、現実的にはしばしば知人らに目撃され、活動に気づかれてしまうのが悩みである。
前述の知人が会合に誘ってきたように、歌舞伎町界隈には本日、ほかにも複数の知り合いがいる可能性があり、となるとまったくもってして落ち着いてパトロール活動ができる環境ではないことが判明。
というわけでいったん撤退。逃げるようにネットカフェに入店して個室ブースにこもり、現在に至っている。ところで真夏の夜、いったい私は何をやっているのか。
【文化社会部・Hデスク】