22年度前期NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」のヒロインを演じる黒島結菜(24)が今月5日にクランクインし、11日、同局から発表された。制作統括の小林大児チーフプロデューサー(CP)がオンラインで取材会を行い、1960年代の沖縄の再現に自信をみせた。

作品は、22年に本土復帰50年を迎える沖縄が舞台。72年の本土復帰のタイミングで高校卒業を迎えるヒロインが、上京して料理人を目指す姿を描く。子役からのスタートで、ヒロインが育った60年代の沖縄・やんばる地域の生活風景が見どころのひとつとなる。

スタジオのセットについて、小林CPは「渋谷のど真ん中と忘れるくらいすてきな沖縄の雰囲気のセットが建っておりまして」。沖縄出身の黒島も「私のおばあちゃんの家のつくりとほとんど一緒で懐かしい」と喜ぶクオリティー。沖縄料理や三線(さんしん)の音色など、「60年代の沖縄の雰囲気が充満している」(小林CP)という。

また「那覇の中心部とやんばる地域では違うものの、電気が通ったばかりとか、ガスもないとか、モータリゼーション前のバスの重要性など、僕らが思い描く60年代の沖縄を大事にしたい」。さらに「まだ撮っていないが、交通が右側通行、お金がドル、などの部分もこだわって表現したい」と準備を進めており、「沖縄ならではの時代観、60年代の姿に期待していただけるとうれしい」と話した。

コロナ禍の状況次第としながらも、沖縄ロケにも意欲をみせる。「沖縄の生の風と光の中で撮影したいと強く希望している。沖縄のすてきな空気の中で、キャストの皆さんがすてきなお芝居を繰り広げる場面をお届けできると思う」としている。