NHKの報道番組「クローズアップ現代」のやらせ疑惑について、NHKの籾井勝人会長は2日の参院予算委員会で「調査委員会を立ち上げて徹底的に調査する。第三者にチェックしてもらうことを考えている」と明らかにした。

 NHKは関係者の聞き取り調査を進めており、籾井会長は「(証言に)かなり食い違いがあると聞いている。先入観を持たずにさらに調査を進め、来週には途中段階であっても何らかの形で報告したい」と語った。

 NHKは同日、子会社の不祥事を受けて昨年設置した「NHK関連団体ガバナンス調査委員会」(委員長・小林英明弁護士)の報酬・諸経費が、請求額の総額で計約5600万円(税込み)だったと公表した。

 同日の参院予算委員会で福山哲郎氏(民主)は「5カ月あまりの報酬としては高いと思う。受信料が的確に使われているか検証が必要」と指摘。籾井会長は予算委後の定例会見で「妥当な金額だと思う」と反論した。

 また籾井会長は会見で、NHKの2015年度予算の国会承認が2年連続で与野党の全会一致とならなかったことについて「私の発言を含め、いろいろな影響があった。誠に申し訳なく思う。今後は発言も気をつけたい」と謝罪した。