NHK大阪放送局の放送開始90年の記念番組「笑って語って90年~ENGEKI NO REKISHI」(19日午後7時30分、関西ローカル)の公開収録が3日、大阪市中央区のNHK大阪ホールで行われた。

 大正から昭和、平成へと時代とともに落語、浪曲、浪花節がどうやって変化していったのをゲストとともに振り返る番組。同番組の最後には胃がんのため5月28日に67歳で死去した女性漫才コンビ、今いくよ・くるよの今いくよさんをしのんでNHKに2年前に出演時の漫才を放送した。

 漫才コンビ、オール阪神・巨人は「本当にお世話になった」と話し、かつていくよさんと結婚のうわさもあった「アホの坂田」で知られるお笑い芸人、坂田利夫(73)が右大腿(だいたい)骨を骨折して入院中の大阪市内の病院で一晩中、号泣したことを明かした。

 オール巨人(63)は「昔、坂田師匠といくよ姉さんが結婚するかもといううわさがあった。あのとき相方のくるよ姉さんがむちゃくちゃ怒った。焼きもちをやいた。いくよ姉さんが亡くなった後、坂田師匠と話をしたら『一晩中泣いていた』と言っておられた」と話した。最後にオール阪神(58)は一呼吸置いて「坂田師匠、くるよ姉さんが残ってますよ!」と哀悼しつつ、笑いを誘った。

 同番組はオール阪神・巨人のほかに落語家桂吉弥(44)、上方講談師の旭堂南左衛門(60)、浪曲師の春野恵子らが出演。それぞれの分野の演芸をステージ上で再現しながら振り返った。