シンガー・ソングライター半崎美子(36)が22日、東京スカイツリーソラマチのJ:COM Wonder Studio開業5周年記念トーク&ライブを開いた。

 半崎は13年からライブを行ってきた、東京の“ホームグラウンド”とも言える同所で、メジャーデビューミニアルバム「うた弁」に収録された「お弁当ばこのうた~あなたへのお手紙~」など5曲を生で歌い、涙した。ライブ後に応じた囲み取材での、主な一問一答は、以下の通り。

 -ライブを振り返って

 半崎 あまりに多くのお客さんに来ていただいて、極端に感情が高ぶりました。5年の歳月の積み重ね…私なりの祝福の気持ちを込めてライブさせていただきました。まだまだ私もスカイツリー並みに成長したい。メジャーになって2カ月…一緒に上っていきたい。

 -上京17年でメジャーデビュー

 半崎 オーディションに受かったみたいに、急に変化したというより、地続きで、そういう意味で、すごく自然な流れ。浮つくこともなく、地に足を着けながら、新たな体制で進められているので、すごくいいタイミングです。最近も、ショッピングモールでライブさせていただくんですけど、初めての方も口ずさんでくれたり、「あの歌だ」とワーッと、たくさん寄ってきていただけるのは、今までにない経験で、すごく感動します。

 -“メンタルソング”と呼ばれている

 半崎 特に自分で意図してメンタル…ということは全くないんですけど、サイン会などで、1人1人の声をお聞きする中で、対話みたいな感じで気持ちが通じ合いながら、コミュニケーションを取っていく中で、すごく自然に出てきた曲。多分、心が浄化されると言ってくれる…涙で(つらい気持ちを)洗い流すとか…そういう意味で(“メンタルソング”と)言ってくださっているのかと、勝手に解釈しています。正直、よく分からないです。

 -曲を作るのに意識していることは

 半崎 特に心がけていることは、あまりないんですが、人の心に寄り添いながら、生活に根付いた歌を書きたい。世代問わず、時代を超えて愛される曲を書きたいと思いますし、広くたくさん…という意味で作るよりは、この方に贈った、というパーソナルな曲を作っていきたい。

 -メジャーデビューまでの17年でつらかったこと

 半崎 もちろん、つらいも楽しいもあったんですけど、私自身、あまり悲観的になるタイプじゃなくて、切り替えが出来た。打ちひしがれるようなことがあっても、次のステップになる気がして、バネにする力は持っていたので、歌をやめたい、諦める気持ちになったことはないです。

 -好きなアーティストは

 半崎 たくさんいすぎてキリがない。この間、さだまさしさんの番組に出させていただいたんですけど、さださんのように、1年を通してライブを続けていけるようなアーティストになりたい。

 -北海道から上京し、孤独な中、ここのスタジオはホームだった

 半崎 北海道から出てきた時は、すごく孤独でしたし…ただ自分の中に北海道の開拓精神、未開の地を切り開く精神が根付いていて、これまでいろいろなライブハウス、ショッピングモールを開拓してきた。自分で直接(全国各地の会場と)やりとりしていくことは、大変ではあるんですけど絆がすごく深まる。だから私は、故郷がいろいろなところにある。故郷がたくさん増えていくことが本当に幸せだなと思っています。

 半崎は囲み取材後、サイン会を開催した。取材後、1時間が過ぎても、列は続いていた。【村上幸将】