女優寺島しのぶ(44)が主演し、東京芸術劇場シアターウエストで初日を迎えた舞台「アザー・デザート・シティーズ」で6日午後8時10分ごろ、俳優中嶋しゅうさんが舞台から転落した。警視庁によると、頭を強く打ち、同10時すぎに搬送先の病院で死亡が確認された。69歳だった。

 主催の梅田芸術劇場によると、中嶋さんは上演開始約1時間後の1幕上演中に転落したという。関係者によると、中嶋さんは具合が悪くなったようで、足元がふらつき、高さ1メートル弱の舞台から客席に転落した。

 同舞台は寺島主演で、作家の娘が回想録を出すと発言したことで家族にあつれきを生む物語。5人芝居で、中嶋は政治家ライマン役。観客によると、転落直後、寺島が中嶋に掛け寄り名前を呼び掛けたが、様子を見てスタッフに続行不可能を伝えたという。東京は26日まで、その後梅田芸術劇場でも29~31日に公演予定だった。

 中嶋さんは劇団NLT出身で、舞台や映画などで活躍、映画「関ケ原」(8月26日公開)にも出演している。妻は女優鷲尾真知子(68)。