歌手中森明菜(52)が、2種類の“コンセプトアルバム”を11月8日に発売することが29日、分かった。デビュー35周年記念アルバムとなり、明菜が考え抜いたコンセプトは、自身がデビューした80年代の社会現象を2種類のアルバムで表現すること。そこで、選んだモチーフにしたのは「バブル期のディスコブーム」と「角川映画」だった。

 1枚目は、ディスコサウンドにこだわったカバーアルバムで、タイトルは「Cage」。荻野目洋子が歌った「ダンシング・ヒーロー」のほか長山洋子「Venus」、Babe「Give me Up」などなじみ深い洋楽カバー作品を選曲している他、ユーリズミックス「Sweet Dreams」など、全9曲を選んだ。

 制作担当者は「日本語詞と英語詞と分けて歌うことになっています。基本的には日本の歌手の歌った作品に関しては日本語になると思います」と話した。

 2枚目はオリジナルアルバムでタイトルは「明菜」。明菜にとって自身の名前をタイトルにしたフルアルバムは初めてで、「角川映画」をモチーフにした新曲で構成するという。実は、明菜は角川映画の大ファンだったそうで、中でも「人間の証明」や「野性の証明」、さらには「スローなブギにしてくれ」などがお気に入りだったという。

 制作担当者は「今だから言える話ですが明菜自身は、角川春樹さんの映画作品の主題歌を歌いたかったようです。そういった思いが今回のアルバムに結びつきました。今回は角川映画の世界、雰囲気をアルバムで表現しています」と話している。

 明菜は今年も全国でディナーショーを行う。大阪公演を皮切りにファイナルは東京でのクリスマスディナー公演。昨年は1カ月間で7都市(全10公演)を回ったが、今年は14都市で全18公演を開催する。