TOKYO FMが27日、10月の番組改編を発表し、7月にFM史上最長の放送開始50周年を迎えた名番組「JET STREAM」を、18年3月までの予定で平日の早朝5時から再放送すると発表した。番組50年の歴史で、再放送は史上初めてだという。

 同局は改編発表のリリースの中で、「これまで多くのリスナーの皆様に愛され、“午前0時の音楽の定期便“は続いてきました。そこで50年間の感謝を込めて、ウイークデーの早朝5時から、期間限定で再放送をスタートします。『JET STREAM』が創出する、唯一無二の世界観に触れていただく絶好の機会を、どうぞご期待ください」と説明した。

 また同局の関係者は、日刊スポーツの取材に「放送開始当時、夜中まで起きて聴いていらっしゃったリスナーの方々も退職されたり、生活のリズムが変わった中で、聴けなくなっているということもあると聞きます。そこで、期間限定での早朝の再放送を行うことになりました」と編成の狙いを語った。

 「JET STREAM」は、TOKYO FMの前身である東海大の超短波放送実用化試験局「FM東海」時代の1967年(昭42)7月3日に放送を開始した音楽番組。64年に、日本人が観光を目的に海外に渡航することが許されたものの、海外旅行が人々の夢のまた夢である中、初代パーソナリティー「機長」を務めた城達也さんが、心地よい音楽が流れる中、優しく洗練された語り口で、海外旅行の楽しみ方からマナーまで伝えた。

 「JET STREAM」は50年にわたり、良質な音楽と、旅をめぐる新たなイマジネーションを喚起させる世界を提供し、深夜にラジオを楽しむ、想像力に富んだ多くの大人のリスナーを楽しませ続けてきた。09年4月からは大沢たかお(49)が、5代目の機長を務めている。