中村勘九郎(36)と阿部サダヲ(47)が主演する19年NHK大河ドラマ「いだてん」の新たな出演者が1日、都内の同局で発表された。主人公の妻役の綾瀬はるか(32)を始め、大竹しのぶ(60)生田斗真(33)ら13人が発表された。主演を含め、脚本の宮藤官九郎氏(47)の作品に出演経験のある俳優が顔をそろえた。

 宮藤氏は発表会見に出席しなかったが、同氏を敬愛する俳優が集結した。

 勘九郎演じる主人公の盟友役の生田は、同氏が手掛けたTBS系ドラマ「うぬぼれ刑事」や映画「土竜の唄」などに出演している。「宮藤さんにはいつも裸にされることが多く、今回も裸の予定がある。お茶の間の皆さんに恥ずかしくない体作りを目指して頑張ります」と笑わせた。大河初出演で主人公の同級生を演じる永山絢斗(28)もTBS系ドラマ「ごめんね青春」などクドカン作品経験者。「宮藤さんから、いつもとんでもない役が降ってくる。とんでもない役をやって大きくなるので楽しみ」。

 ほかにも、大竹は映画「GO」、竹野内豊(46)は映画「謝罪の王様」、杉本哲太(52)ピエール瀧(50)はNHK連続テレビ小説「あまちゃん」、勝地涼(31)は映画「少年メリケンサック」、古舘寛治(49)は映画「TOO YOUNG TO DIE!」など、それぞれクドカン作品に出演している。この日欠席したが、中村獅童(45)も、俳優としてブレークを遂げた映画「ピンポン」でクドカンワールドを体感している。

 ヒロインを務める綾瀬は宮藤作品の経験はないが「宮藤さんが脚本ということでワクワクしています」と期待を寄せた。13年の大河ドラマ「八重の桜」に主演したが、この日は「前回は朝のスタジオ入り時間が、職員さんと同じで、すごく新鮮でした。NHKの社員さんになった気分で楽しかった。1年間を通じて1人の人を演じるのは格別の喜びがあります」。主演の2人には「私たちを引っ張っていってください」と呼び掛けた。

 宮藤作品初の役所広司(61)が主人公の恩師、嘉納治五郎を演じる。「台本が本当に面白い。痛快でゴツゴツした展開。こんな台本は見たことがない」と絶賛した。他に杉咲花(20)シャーロット・ケイト・フォックス(32)も出演する。

 ◆「いだてん」 1909年の東京を舞台に「スポーツ維新『ストックホルム大会』編」と題し、中村勘九郎演じるマラソンの金栗四三と短距離走の三島弥彦の友情と同大会などを描く。続く「オリンピックの光と影『ベルリン大会』編」で、1930年にスポーツ大国へと成長した日本に東京五輪を招致しようと、阿部サダヲ演じる田畑政治と東京高等師範学校校長で講道館柔道創始者、嘉納治五郎の2人が奮闘する姿を描く。64年東京大会の準備のドタバタ劇も織り込まれる。