歌手大月みやこ(71)が15日、東京・三越劇場でのコンサートで、恩人らを追悼した。

 2月に逝去した作曲家の船村徹さん(享年84)との縁は、34年前の大月がデビュー20年目からだった。当時、初めて船村さんから授かった「女の港」が、レコード売り上げ30万枚を超えて、大月にとって初めてのヒット曲となった。これでNHK紅白歌合戦にも初出場でき、文字通り、遅咲きの大月をブレークさせた大恩人だった。

 「船村さんは、今回で17回目となる、この秋のコンサートの第1回のゲストでもありました。心からの感謝を込めて歌います」と、1曲目とラストで同曲を熱唱した。

 今年の大月は、春に旭日小授賞を授賞した。「今年はうれしい年でありながら、悲しい別れの年でもありました」。デビュー時から姉と慕い続けて、旭日小授賞の歌手として初の授賞者でもあったペギー葉山さん(享年83)については、「授賞の報告をする予定の2日前にお亡くなりになられました。あと少しで、いい報告をさせていただけたのにと、突然のお別れは本当に悲しかったです。でも、きっと天国で喜んでくださっていると思います」。ペギーさんの大ヒット曲「南国土佐を後にして」や「ケ・セラ・セラ」なども歌った。

 また作曲家平尾昌晃さん(享年69)の追悼コーナーも設けて、最後まで心を込めて歌っていた。