二卵性の双子ソプラノデュオ山田姉妹(山田華、山田麗=ともに26)が29日、東京・築地の日刊スポーツ新聞社を訪れ、3月7日発売の新アルバム「ふたつでひとつ」をアピールした。

 1965年(昭40)に坂本九さんが歌唱した「涙くんさよなら」から、2009年(平21)に工藤慎太郎が発表した「2つで1つ」までの11曲と、オリジナル2曲を収録している。

 華は「日本語の美しい曲を選びました。背伸びをせずに、自分たちの等身大の曲ばかりです」。麗も「幸せというのは、特別なことの中にあるのではなく、日常の中にある。そういう幸せを感じられる曲ばかりです」と話す。

 昨年2月22日にアルバム「あなた」でデビューして約1年。華は「メディアに出るようになって、周りの皆さんの反応が変わりました。ライブ会場のボルテージも上がった。幸せな1年です」と振り返った。麗も「デビューするまでは得意な曲ばかりをやっていた。でも、テレビやラジオ局などからリクエストをもらい、いろんなジャンルの曲を歌うようになった。歌の世界が広がった」と手応えを口にした。

 NHK紅白歌合戦への出場が目標だ。華は「あの舞台で日本語の大切さを歌ってみたい。支えてくれる人たちへの最高の恩返しにもなる」と意欲を見せ、麗も「日本の年末の一大イベントですから」と続いた。

 2人の好きな食べ物は「ギョーザ」だという。子どものころ、母親と一緒に自宅で作った、山田家のソウルフードだ。麗は「肉汁を見ると家族を思い出します」。

 食の趣味が一致する一方で、好きな男性のタイプは異なる。華がプロゴルファー石川遼で、麗が英俳優ヒュー・グラント。麗は「ただし、『ノッティングヒルの恋人』に出演したときのヒュー・グラントだと付け足してください」。

 インタビューでは、絶対音感を持つ2人の歌への熱い思いが共通する一方で、「冷静な姉・華と天真らんまんな妹・麗」という性格の違いもくっきりと浮かび上がっていた。