シングルの表題曲をめぐってユニット間バトルを展開しているテレビ朝日系アイドル番組「ラストアイドル」(土曜深夜)が、24日深夜の放送で、主要ユニットのラストアイドルが5ユニット中4位に終わるという衝撃の結果が発表され、ファンを驚かせている。

 昨年からのオーディションバトルを勝ち抜いた7人で結成されたユニット「ラストアイドル」と、敗者たちによる4つの2ndユニットLove Cocchi、シュークリームロケッツ(シューロケ)、Good Tears、Someday Somewhere(サムサム)で、1月の放送から総当たり戦の第2ラウンドを展開。上位3チームが進む決勝トーナメントを制したユニットが、4月18日発売の2枚目シングルの表題曲を歌う権利を得るシステムで行われた。

 ところが、ここで波乱の引き金となったのが、勝敗で並んだ際のタイブレーク方法だった。並んだ場合はインターネットで行われたファン投票で順位付けされることになり、その結果が24日の回で発表された。ラストアイドルは2勝2敗で、王道アイドルユニットのシューロケと並んだが、ファン投票ではまさかの5ユニット中最下位。同2位のシューロケに、決勝トーナメント進出を譲る形となった。

 不利もあった。ファン投票開催が発表されたのが、総当たり戦開始後のことで、ラストアイドルが無傷の2連勝スタートを切った後だった。審査員の吉田豪氏は「ラストアイドルはまず勝てると思って、みんな入れなかったと思うんですよ。大丈夫だろうと」と、ファン心理を分析した。SNSでも「ラストアイドルでラストアイドル敗退とか展開凄すぎんだろ…」(原文まま)、「本命のラストアイドルが表題曲から外れるという予想外の波乱の展開!! 絶対行くと思ってたからただただビックリだよ」と、驚きの声が続々と上がっている。

 5ユニットは総称で「ラストアイドルファミリー」と呼ばれており、ラストアイドルは文字通り、看板ユニットでもある。結果を受けて、ラストアイドルのセンター阿部菜々実(15)は「決勝に行けなかったことは恥ずかしいし、悔しいですけど、完全に私たちの実力不足だったと思う」と負けを受け入れ、「次にチャンスがもらえるなら、ここからはい上がっていこうと思う」と必死に前を向いた。

 一方で、ファン投票で1位になったのは、HKT48指原莉乃がプロデュースするサムサムだった。総当たり戦は4戦全敗の最下位だったが、投票では2万882票を獲得、シューロケに5000票以上の大差を付けた。発表の瞬間、メンバーは涙を流して大喜び。センター間島和奏(17)は「1度も勝てなくて、指原さんに周りの方やファンの皆さんに申し訳ないし、このまま自分たちがここにアイドルとして立っていていいのか、不安で不安でしょうがなかった。でも、2万882票を入れてくれた皆さんがいるという事実が、私たちのアイドル活動の糧になるから、感謝しかありません」と喜んだ。指原にテレビ電話で結果を報告したところ、「自分的に好きな歌が1つ増えて、思い出の楽曲が増えて幸せでした。ありがとう。ごめんね」と感謝を伝えられ、胸をなで下ろしていた。

 この日は準決勝の模様が放送され、秋元康氏プロデュースのシューロケが、つんく♂プロデュースのLove Cocchiに勝利した。31日の放送回では、Good Tearsとの決勝に挑む。