中谷美紀(42)が5日、都内で行われたTBS系主演ドラマ「あなたには帰る家がある」(13日スタート、毎週金曜午後10時)制作発表会で「いかず後家と言われて久しい」と評した上で「元々、なかった結婚願望が、さらになくなっていきそうです」などと“自虐ネタ”で観客を笑わせた。

 劇中で結婚13年目を迎える主婦の佐藤真弓を演じる中谷は、登壇するなり「賞味期限の切れた納豆を、朝から食べてきた中谷美紀です。3日や4日だったら納豆は腐らないかなと思って、普通に賞味期限が切れたものでも、ついつい食べてしまいます」と笑いながら言った。1話の冒頭に、賞味期限切れのハムで作ったサラダを朝食に出したことで、玉木宏(38)演じる夫秀明から、さも批判するように冷蔵庫をチェックされたシーンを引き合いに、役どころと重なる自らの私生活を明かした。

 その上で「いかず後家と言われて久しいのですが、この作品で真弓という役を演じれば演じるほど、結婚願望が、元々なかったものが、さらになくなっていきそうです」などと“自虐ネタ”で観客を笑わせた。

 中谷演じる真弓はおおらかな一方、家事が苦手で、きちょうめんな夫秀明との間に第1話の冒頭からすれ違いが生じる。その中、かつて働いた旅行代理店への職場復帰話を打ち明けるも、無理だと言わんばかりの態度を取られてケンカし、一方的に復帰する。一方、住宅販売会社で働く秀明は、建て替えを勧めた茄子田太郎(ユースケ・サンタマリア)に度重なる嫌みなどモラルハラスメントを受ける中、優しく接してきた茄子田の妻綾子(木村多江)に心奪われる。そうした物語を受けての“結婚願望喪失発言”となったようだ。

 妻を裏切る夫を演じた玉木は「(妻への裏切りが)能動的になってしまうと、本当に悪い男になってしまうと思う。ちょっと、どこか夫婦生活に疲れちゃって、たまたま落とし穴に落ちてしまったというさじ加減を気を付けて演じています」と苦笑した。一方、ユースケ・サンタマリア(47)演じる夫との生活に寂しさを感じ、夫以外の男に近づいていく妻を演じた木村多江(47)は「また幸、薄い系だなと思って見られたと思いますけど、変化を起こしていきます。すがれるものがあるなら、行ってしまう女性。ここから、ちょっと変貌していくので、どう演じようかと考えています」と意味深に語った。

 中谷は、交錯する2夫婦のトークを受けて「道ならぬ恋の行方を、ぜひ楽しみにしていただくと同時に、夫婦関係が、どのようにひび割れていくのか…切ない話ですがブラックコメディーなので笑ってもらえると思う」と笑みを浮かべた。

 制作発表会には高橋メアリージュン(30)と、お笑いコンビ・FUJIWARAの藤本敏史(47)も登壇した。【村上幸将】