お笑い芸人バカリズム(42)が29日、優れた脚本家に贈られる「第36回向田邦子賞」を受賞し、都内で行われた贈賞式に出席した。

 17年4月クールに日本テレビ系で放送されたドラマ「架空OL日記」で受賞。OL同士の私的な会話劇で、脚本のほか主演も務めた。

 緊張の表情で登壇したバカリズム。選考委員の池端俊策氏から「断トツに面白かった。会話を組み立てていく大変な才能。素晴らしい会話劇を作ってくださって、満場一致でした」と絶賛されると、恐縮した表情を見せた。

 10年前、趣味で始めたブログが作品誕生のきっかけといい「OLになりすまして、友達を笑わせるためだけに始めたブログでした」。当初名前を伏せて続けていたが、じわじわと人気を獲得。「ブログが書籍になって、それがドラマになって、最終的に賞をもらえるなんて、この展開の方がドラマみたいです」とうれしそうに笑った。

 通常のドラマにはない、リアルなセリフや間にこだわった。「演者さんに演じてもらうことで、より面白い作品になりました。みんなで頂いた賞だと思います」と共演者に感謝を伝えた。

 今後の活動について「形にとらわれず、面白いと思った作品を作っていきたいと思います」。最後は「次回は37回、2連覇できるように頑張っていきます」と、笑いでスピーチを締めた。

 ドラマキャストの山田真歩(36)佐藤玲(25)も登壇。旧知の仲である、いとうせいこう(57)も駆けつけてスピーチし、会場を盛り上げた。