関ジャニ∞が15日、札幌ドームで、5大ドームツアーの初日公演を開催した。渋谷すばる(36)が脱退し、この日から6人体制で再スタートした。メンバーにとっても、ファンにとっても“見慣れない”景色の中、がむしゃらに歌い、踊った。「新生関ジャニ∞」が北の大地で産声を上げた。

 冒頭の1曲目。メンバーの顔がモニターに大映しになるたび、6回の大きな歓声があがった。いつもステージ中央に立ち、独特な歌声でリードしていた小柄なボーカリストの姿はない。渋谷が歌っていたパートは、錦戸亮(33)を中心に、安田章大(33)丸山隆平(34)らメンバーたちが補完した。村上信五(36)も横山裕(37)も、ドラムをたたく大倉忠義(33)も、声を張り上げた。

 1曲目を終え、錦戸があいさつした。「正直見慣れない景色でしょう、これは。僕たちも、スタッフもそうです。でも、それは彼がいた証しでもあると思います。なかなか違和感みたいなものもあるかもしれないです」と切り出した。「この公演が終わる頃には、ちょっとでも皆さんの体の中になじめるような関ジャニ∞でいられればいいなと思います」と伝えると、4万5000人から歓声と拍手が巻き起こった。

 デビューから14年。長らくメインボーカルを務めた渋谷の穴を埋めるのは簡単ではない。今年4月末から始まったリハーサルには、通常の倍の時間を費やした。初日公演前に村上は「少なくとも技術的なところでは皆さんに心配をかけないように、準備はしてきました。後は、手探りにはなるけど、やるだけ出し切る。そこに尽きます。意気込みはこのTシャツに込めてきました」と言い、「絶対に負けられない戦いが、ここにはある」とプリントされたTシャツを指さした。

 錦戸は「ここからも関ジャニ∞はこの6人で、この形で、今皆さん見ている景色でやっていきます」と伝えた。横山は「すばるは男としての決断をしましたけど、僕たちはあいつに、絶対負けません。これからも前を向いて、信じて、歩いて、突っ走っていきます」と誓った。ラストは、6人体制初のシングル「ここに」(9月5日発売)を初披露した。ファンに、世間に、6人組の関ジャニ∞をアピールする夏が始まった。【横山慧】