俳優京本政樹(59)が17日、東京・三重テラスで、四日市市のPR動画「必見四日市」制作発表会に出席した。

 京本は、同作で「四日市の翔」で主演すると同時に、監督、音楽の三役をこなした。四日市市からの依頼に最初は「なぜ?」と思ったことを素直に話した。「水戸黄門外伝 かげろう忍法帖」で演じた「名張の翔」や「必殺仕事人」シリーズで演じた「組紐屋の竜」は伊賀忍者だ。「考えてみたら三重県とは縁が深いと思って受けた」と話した。

 京本のこだわりから全編時代劇となったが、現代の景色の中で時代劇を演じる新しい映像となっている。「今、娯楽時代劇に接する機会が少なくなっているけど、そういうのが好きな人が満足してもらえるような作品に仕上がった」と胸を張った。

 音楽も、このために3曲を新録している。必殺シリーズで作った曲で採用されなかった作品をそのまま使う予定だったが、「編集作業をしていたら違うと思って録音しなおした。平尾先生の魂を込めた」とこだわりを話した。

 また、「必殺シリーズの音楽といえば、平尾先生です。21日で亡くなって1年たつんですね」と、昨年7月に亡くなった作曲家平尾昌晃さんについて言及した。シンガー・ソングライターでもある京本は、平尾さんの曲を歌うことがなかった。「そんな話を平尾先生と話していたんです。そうしたら昨年4月くらいに先生から連絡をもらって、『僕が曲を作るから、歌詞を書いて』と言うんです。それでいくつか渡して待っていたのですが、連絡を受けたのが訃報でした」とエピソードを明かした。「来年還暦で、40周年で、新元号になる。そこを目指して新しいCDを生み出せれば」と話した。

 この日、女優生田悦子さんが亡くなった。「最近、僕らの大先輩たちがどんどん亡くなっている」と悲しみ、「そんな訃報に接するたびに、僕らが後輩たちに背中を見せていかないとと思います」と話した。