1日から行われている毎年恒例の上方落語ファン感謝祭「彦八まつり2018」の最終日が2日、大阪市の生国魂神社で行われ、「噺家のど自慢コンテスト」が開催された。審査員ゲストに演歌歌手香西かおり(55)が登場。扇子をマイクに持ち替えた、はなし家10人の歌声に聞き入った。

参加者の桂三度(49)は、自分でアイロンプリントをしたという「Iハート香西」と書かれたお手製Tシャツ姿で登壇。「審査員にこび売ってるみたいで」と申し訳なさそうに香西の代表曲「無言坂」を歌うと宣言した。しかし、イントロ途中から曲が変わり熱唱したのはロックバンド、マキシマムザホルモンの「爪爪爪」。境内に野太いデスボイスが響き渡ると、最初はポカンとしていた落語ファンも温かい拍手を送っていた。

三度が「(桂)福団治師匠にこれをやれと言われて」と冗談を飛ばすと、大爆笑だった香西は「おいで、おいで」と三度を呼び寄せ優しく叱っていた。

小雨の舞う中、「流恋草」「酒暦」の持ち歌2曲も披露した香西。今回の「彦八まつり」実行委員長である桂春蝶(43)は、飲み友達だという香西に「安いギャラで来てくれたのに」と頭が上がらない様子だった。

結果発表では、やしきたかじんの「あんた」を歌った笑福亭銀瓶(47)と、三浦洸一の「踊子」を歌った桂勢朝(57)が点数で並び、じゃんけんの末に銀瓶が優勝を果たした。「とにかく楽しかったです。(皆さん)お上手でした」と大満足の表情で講評した香西は最後に「三度さん以外ね」と付け加えて会場の笑いを誘っていた。