漫画家の小林よしのり氏が、性的少数者(LGBT)への表現が差別的だとの批判を受けている月刊誌「新潮45」の休刊に複雑な思いを語った。

小林氏は26日、「新潮45、休刊の虚しさ」のタイトルでブログを更新。同誌10月号に「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」と第して掲載された杉田議員を擁護した特集について「これは、(当事者の意見)以外は、眩暈がするくらいの駄文集で、国語への侮辱である。こんなものを載せた編集者は良心の欠片もない」と痛烈に批判したが、休刊にあたっては「佐伯啓思や、適菜収や、とり・みきが、執筆の場を失ったのは残念だ。福田和也という本物の『文芸評論家』が地道な執筆を継続できる場でもあったのに」と、執筆陣の連載がストップしてしまうことを嘆いた。

続けて「雑誌が休刊するということは、当然、その分、この国の言論・表現の領域が狭まってしまうことになる」と指摘し、「これほどの罪の元凶は杉田水脈であり、それを載せた新潮45の編集長の責任はあまりにも大きい」と糾弾。「雑誌が売れない時代に、わしもいかに雑誌に貢献できるかを考えなければならない。新潮45の休刊は他人ごととは捉えられない。残念無念の結末だった」とつづった。