15日に75歳で死去した女優樹木希林さん(本名・内田啓子)の葬儀・告別式が30日午前10時から、東京・南麻布の光林寺で営まれた。開式を前に関係者が取材に応じ、希林さんの戒名を「希鏡啓心大姉(ききょうけいしんだいし)」と発表した。

「希」は希林さんの名前と、不世出の個性派女優として「まれ」な存在であったことから。「鏡」は、希林さんが生前、「役者は人の心を映すかがみ」と口ぐせのように話していたことから、「啓」は本名から、それぞれ取ったという。義息の俳優本木雅弘(52)長女也哉子(42)夫妻が相談して決めた。

祭壇も報道陣に公開された。菊やコチョウラン、かすみ草など1200本が、波がうねるようにあしらわれている。関係者は「波形には深い意味はない」と話しているが、喪主で夫の歌手内田裕也(78)との長年の別居婚生活など、波瀾(はらん)万丈の生涯を象徴するようでもあった。【森本隆】