お笑いタレント世界のナベアツの名で人気だった落語家桂三度(49)が22日、都内で行われた若手落語家の登竜門「NHK新人落語大賞」の本戦に出場し、大賞に輝いた。

4度目の挑戦という三度は「泣きそうです。この賞を取れたら落語家としてスタートがきれると思っていたので、一生懸命に精進します」と喜びを語った。審査結果は当初、入船亭小辰と同点となり、あらためて審査員が2人を対象に審査して三度が大賞受賞者に選ばれた。三度は「お笑い系のコンテストでああした場面は見たことがある。テレビで見たあのコンビはこんな不安だったのか。選ばれた芸人はこんなうれしいのかと、いちお笑いファンに戻った感じがした」と心境を語った。

また、このコンテストへのこだわりも紹介。「自分はお笑いタレントからの転校生。優しくしてもらっているが、ぬるっとしたらダメと思っていた。落語家としての免許証は、この大会の優勝が適していると思っていたので欲しかった」と説明した。もっといい芸人になりたくて、そのために落語は必要と勘で思っていたという。落語家に転身し「後悔はなく、幸せしかない。自分の勘が正しかった」と語った。

今後の目標は「古典落語でうけたい。『のど自慢』のファンなので前説をやりたい。そうしたら全国に行けるので、そこで落語会を開ける。あと安藤サクラさんを尊敬しているので朝ドラの『まんぷく』のオーディションを受けたい」と笑った。

他に桂三四郎、三遊亭わん丈、笑福亭呂好、柳亭市弥が出場した。