秋元康氏がプロデュースする劇団4ドル50セントの17歳コンビ、湯川玲菜と仲美海が、このほど日刊スポーツのインタビューに応じた。同劇団の第2回本公演「ピエロになりたい」(11月22日初日、東京・オルタナティブシアター)にダブルキャストで主演する。九州出身でこってりラーメン大好きの2人が、大きな夢に向かって駆け抜ける。
2人はスタッフから主演に決まったことを伝えられ、すぐに電話で話したという。仲は「動揺して、『どうしよう』しか出てこなかったんです。1時間くらい話した後、れいれい(湯川)が『やってやろうぜ!』って急に言ってきて、前向きになりました」と笑顔で明かした。劇団員の中でも妹キャラの湯川は、「不安だけど、悩んでも自分を小さくしていくだけだし、自信を持ってやろうと思いました」と振り返った。
湯川は鹿児島、仲は福岡出身。ともに幼少期からエンターテインメントの世界に憧れ、エイベックス・アーティストアカデミー福岡校のレッスンで出会い、劇団加入後に再会した。仲が「最近いつも一緒にいるかも。2人とも、食べ物はこってり系が好き。(人気ラーメン店の)『一蘭』とか。油そばも…」とノリノリで明かせば、湯川も「赤から鍋とかも好き。そして、2人ともパクチーが苦手なんですよ」と笑う。
劇団4ドル50セントは、昨年8月に旗揚げした。500人弱を収容するオルタナティブシアターで全14公演を行う「ピエロになりたい」は、劇団全体にとっても大きな挑戦となる。湯川は「やっぱりチケットが売れなきゃいけないし、プレッシャーは感じます」と吐露。劇団最年少の仲は「今までみんなの背中を見てきて責任を逃れてきたタイプなので、完全には引っ張れないかもしれないけど、みんなで支え合いながら頑張りたいです」と誓った。
劇団全体としては、「専用劇場設立」という目標を、今年9月に掲げたばかりだ。仲は「どんどん上を目指して、早く日本一の劇団になって、もっとビッグになりたいです」と意欲満々。「どげな困難があっても、劇団員全員でいい作品にできるよう、主演として引っ張っていきながら頑張るけん!」と福岡弁で意気込んだ。湯川も「これからきついこともあると思うけど自分に負けず一生懸命、そしてみんなで協力して、わっぜ(めっちゃ)頑張っど!」と鹿児島弁で宣言。フレッシュなセブンティーンコンビの瞳に、熱い闘志が燃えている。【横山慧】
◆湯川玲菜(ゆかわ・れいな)2001年(平13)1月29日、鹿児島生まれ。愛称「ゆかわんこ」など。今年7月期のドラマ「星屑リベンジャーズ」(AbemaTV、メ~テレ)に出演。159センチ。血液型A。
◆仲美海(なか・みうみ)2001年(平13)9月6日、福岡生まれ。夢は映画や舞台の監督になること。今年7月舞台「魔法先生ネギま!~お子ちゃま先生は修行中!~」に出演。156センチ。血液型AB。
◆劇団4ドル50セント 秋元氏とエイベックス代表取締役会長CEO松浦勝人氏が共同で立ち上げ、昨年8月に旗揚げ。60年代に活躍した米歌手ジャニス・ジョプリンが死去した際に握っていたという金額が名前の由来。現在の劇団員は女20、男8の計28人。「ピエロになりたい」はピエロの養成学校が舞台で、湯川と仲は主人公の無表情な少女「ポーカー」を演じる。メインキャストは湯川、仲をはじめ前田悠雅(20)福島雪菜(19)本西彩希帆(20)らの9人。