第61回ブルーリボン賞の各賞を20日、東京映画記者会(日刊スポーツなど在京スポーツ7紙の映画担当記者で構成)が発表した。舘ひろし(68)は「終わった人」(中田秀夫監督)で主演男優賞を受賞。石原裕次郎さん、渡哲也も受賞したブルーリボン賞に名を刻んだ。授賞式は2月6日に、東京・霞が関のイイノホールで行われる。

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主演女優賞は門脇麦(26)。「止められるか、俺たちを」(白石和弥監督)で、若松孝二監督の下で映画作りに参加する主人公を演じた。憧れで目標だったブルーリボン賞が、門脇にとっての国内の映画賞初受賞となった。

何者かになりたいともがく若者の役作りは、10代半ばでバレエを断念した自分を重ねた。「絶対的な才能やカリスマ性を前にして感じる絶望は、自分の経験を照らし合わせました」。バレエを辞めた挫折感は大きかったが、エネルギーにもなったという。「逃げてしまったようで、友達や先生に会いに行けなかった。早く有名になりたかった」。

門脇は「テレビも映画も舞台もインディーズもメジャー作品もやりたい。垣根がなくなればいい」と、演じることだけを見ている。